2009年12月31日木曜日

私の課題図書(1)

企業内で月次研修をする場合、毎月「課題図書」を読んでもらうことにしている。
毎月2冊。次世代幹部養成コースや、事業部別中期経営戦略策定コースなどは5回で展開しているので、2冊x4回=8冊を読んでもらう。最後の月は発表会となるので、課題図書は置いていかない。

読みっぱなしということでなく、各図書につき、A41ページの所定の読後感想文があり、それを私のところにメールしてもらう。私はそれにコメントを付けて返す、という形だ。9月から11月は4コース並行して走らせていたので、4コースx8名x2冊=32の読後リポートが毎月メールで舞い込み、毎夜それらへのコメント付で忙しい思いをした。

コース終了時のアンケートによると、参加者は「大変だったが、まとめてビジネス書を読む契機となりよかった」などと。

どんな本を読んでもらっているのか、個別に次回から紹介しておこう。

2009年12月29日火曜日

いろいろな幹部や社員の話を“聞く耳”にかかっているんです

「この人の言うことは筋がいい」「この人の提案はきっとうまくいく」など、何がうまくいく方法かをかぎ分ける能力が、経営者には必要だということですね。

2009年12月28日月曜日

経営者はどこで勉強(5)ビジネス書ホリック?

経営者の方の中には大変な勉強家の方が多い。その責任と影響力から、強迫的なまでにビジネス情報、知識を詰め込もうとする。
日経に出る広告や、ビジネス書のベストセラーに敏感で、「知られた本はたいてい読んでいる」という経営者もいる。惜しむらくは、
「何のガイドラインもなしに」
ということだ。

大切な時間をつぎ込み、体系だっていない学習をしている。現在では多くのビジネス・ベストセラーがその著書と出版社によって「作られている」ものだということも理解していない。
ビジネスの本を体系的に読んでいくには、それは大学で経営学の指導を受けたり、自ら研究するに越したことは無い。しかし、ほとんどの社長さんにはそのような機会は無い。

2009年12月23日水曜日

事業部戦略策定コンサル、最終段階に

香港から帰国したと思ったら、今日も飛行機に飛び乗り国内出張。
明日のセッションは、三つの事業部が策定した事業部戦略に対してリスク管理を想定、事前に対応策を作成しておくというもの。最後に集まってもらい、全体に対して「プレゼンテーション」の集合研修を行う。
「至れり尽くせりのコースだな」などとおもう。

それぞれの事業部から3名ずつ出てもらっていて、個別セッションで進めてきた。社長、専務も参加してもらうことに、事前は必ずしも同意しなかったのだが、実際には議論が高まり深まり、良かったと思う。何より、参加メンバーが納得感を共有しながら進めてくることができた。

明日のセッションが終わると、いよいよ発表用のスライドを作ってもらう宿題を置いてくることになる。

香港(7)中期投資に不適はベトナムと日本

HSBCと並んで香港で存在感があるのがスタンダード・チャータード・バンク。英国資本であるが、香港では現地の銀行のような認識を持たれている。Priority Banking Centerで顧客応対をしている20代の女性が私の名刺の社名を見て、「あら、私もMBAを持っているわ」と気軽に言われてしまった。ところがさらに、「現在Ph.D.を目指して、働きながらそのコースを取っている」と言われて、びっくり。California Universityが通信教育でのコースを提供していてい、週末は香港でクラス出席ができるのだそうだ。

この銀行のRegional Portfolio Specialistの陳淑華女史にアジア地域での投資についての見解を聞いた。
「中国、インド、韓国などに今投資しておけばよいだろう」とのご託宣。
「日本はここ数年駄目だったし、これから数年も望み薄だ」との見解。「ベトナムは、政府の関与が強すぎ、海外投資家が嫌気を見せているので、さらに下がるだろう」とのこと。
どうなることやら。

香港(6)光が減じた百万ドルの夜景


チムシャーチョイから香港島を見る夜景は世界三大夜景に数えられている。今回もそれを満喫した。

しかし、最初の夜にホテルの窓から香港島側を見て、「あれっ?」と思った。明らかに以前に比べて、企業のロゴのサイン・ライトが少なくなっている。そして、朝早く起きてみると灯が消えているライトが多い。以前の、全体としての満艦飾の趣はだいぶ減じてしまっていた。
「これも不況のせいか?」
などと思った。

その代わりと言うか、夜の8時から15分ほど、「レーザーショー」と言って、幾つもの高層ビルの屋上からサーチライトが夜空に向かって放たれ、回転した。

私にはしかし、以前見た対岸の香港島の、数え切れないサインライトの光景の方がゴージャス感に満ち充ち溢れていた。

香港(5)ネーザンロードには大戸屋が

チムシャーチョイにあるネーザンロードというと、銀座中央通りに匹敵する。食事に出ようと歩いてみたら、以前には軒を連ねていた広東料理や潮州料理のレストランが一つもなくなっているではないか。わずかにレストランとして目立つ看板を出しているのが、わが日本の定食屋、大戸屋くらいである。

飲食店が撤退してその跡には何が出ていたか。大周福という名の、貴金属とアクセサリー屋だ。これが、カオルーン側の繁華街を歩くと、どこにでも出店している。チムシャーチョイに至っては、通りを挟んで出店しているという有様だ。東京でコンビニが幾つも集積出店しているのと同じやり方を同一店舗が行っているわけだ。そして、その顧客対象は本土中国人で、どの店舗も結構な繁盛だ。

チムシャーチョイの方の人出が少し少なくなっているかと感じたが、モンコクなどの庶民的な盛り場の方に行くと、それこそ人出で歩を進めることもままならないくらいの賑わいだった。

2009年12月22日火曜日

そろそろ次の本を出そうか(3)

今までに出した著書は12冊か。他に翻訳書が2冊ある。一つ出した小説もそうだが、テーマとしてはいずれも経営やビジネス、留学のことだった。
私の現在の興味と言うと、経営者や幹部、あるいは上級管理職の能力アップということだ。それを啓蒙し、指導しているのが現在の私の主な活動となっている。

次の本でもだから当然その分野にフォーカスして論じる。問題は、「経営者」を論じるか、それを補佐する「経営幹部」の役割を論じるか。あるいは両方の分掌を説明したうえでの、「役割のベストマッチング」を説明するのか。

実はもう筆を執っている。

2009年12月21日月曜日

香港(4)グッチに長蛇、中国人買い物客

香港から昨晩帰着。空港に向かうバスが、北京ロード(チムシャーチョイ、東京でいえば銀座中央通り)を抜けた。道に面し、プラダ、グッチ、シャネルなどブランドショップが立ち並ぶ。

日曜の昼時の通過だった。各ショップの前で、客が列を作っている。開店を待っているのではない。入店制限がなされているのだ。シャネルの店の前などは、文字通りごった返している状態。百人以上が入店待ちをしていた。

ほとんどが大陸中国からの観光客だ。ペニンシュラのロビーにも彼らはあふれていた。以前同様だった日本人ご婦人観光客の姿はほとんど見受けられないありさまとなっていた。日本人にとっては韓国ツアーが現在はブームとはいうけれど、中国人たちの豊満化とおそろしいまでの人数力には圧倒される思いだった。アジアでの主役は確かに交替してしまったらしい。

2009年12月16日水曜日

香港再訪(3)返還式典のあの時は雨だった

香港には40回近くいっている。「そんなに?」と思われるだろうが、王氏港建日本(株)の社長時代4年間ほぼ毎月のように本社詣でをしていた。その他にも華人経営研究などで渡港を重ねていた。

香港ウォッチャーとしてのハイライトは、1997年に中国への返還式典を現地取材しに行ったことだ。当時はフィリップス・ライティング社の社長になっていた。華人型経営について長期連載をしていた月刊誌「経営者会報」(日本実業出版社)の名義で日本からジャーナリスト・パスを申請し、式典取材を許可されたのだ。
取材ではトン新主席を間近に接見したり、とにかく私の香港訪問歴の中でも異例で興味のある旅となった。

6月30日の返還式典を挟んで1週間滞在したが、終始雨だった。香港としては珍しい長雨で、しかも結構降り続けた。
「半世紀続いた英国統治が終わることへの涙雨か」
などと思った。あれから10有余年、香港経済と民生は今?久しぶりの訪問に興味は尽きない。

明日からブログは、渡航のため数日間休筆。

2009年12月15日火曜日

箱田忠昭カリスマ講師の忘年会に出る

お世話になっている箱田先生が率いるインサイトラーニング社の忘年会に出る。コミュニケーションなどの講師の先生などが20数名いらっしゃり、皆さんのご挨拶を聞いているだけでもおもしろい。

箱田忠昭さんの隣に座らせていただいたので久しぶりにゆっくりお話しさせていただいた。考えてみれば、留学から帰ってきたときの1983年来のお付き合いとなった。
「山田さん、転職するならタテに跳びなさい。ヨコに動いていってはダメだよ」
とあの時言ってくれた箱田さんのご忠告のままに、14社を渡り歩いてきた。その中で給与が下がったのが1回きり、ポントデータ社を黒字精算して緊急避難的にドレーク・ビーム・モリン社の副社長を受けた時だけだった。あの時は年収で500万円下がった。だから4カ月しかいなかった。

箱田さんは、今年も著書を13冊出したとのこと。8年連続人気講師ランキング1位に輝いている。私も箱田さんのように、「感動のある研修、講演」を実現していきたいものだ。

2009年12月14日月曜日

経営者はどこで勉強(4)1月21日に経営相談会

勉強熱心な経営者は多い。創業社長なら誰でも、誰よりも自社を成長、繁栄させたいと願っている。そのために企業行動の傍ら、貪欲に情報や知識を吸収しようとする(そうでない人は、社長を辞めた方が良い)。

しかし、まとまった時間が取れない。それにどうすれば体系だって経営の勉強をすればよいかわからない。そこでやみくもにベストセラーとなっているビジネス書を読み散らかすか、トップ・セミナーと言われる短期の学習会に出かける。
たとえばその手の勉強会イベントとして最大級のものが全国経営者大会(1月20日より3日間)だ。
http://www4.c16.jp/a0201/

これに私は「経営相談コーナー」を開設することを依頼された。スケジュールの都合上、1月21日(金)のみだけ受け付けることとした。次世代経営チームの育成・訓練や経営承継のことなどで悩んでいる経営者の方はご来場されたい。

2009年12月13日日曜日

香港再訪(2)マイケル・エヴェリット


マイケルは私の上司だった。1992年から96年まで王氏港建日本(株)で私は社長を務めていた。その時、香港本社でCOO社長だったのがマイケルだ。4年間の間に40回以上私は香港に渡航したし、マイケルも年に4回くらいは来てくれただろうか。
彼も引退したが、その後は友人付き合いをしてもらっている。

マイケルはイギリス人で、第二次世界大戦が終わり、香港へは英国陸軍の駐在武官として渡ってきた。香港島にあるビクトリアピークの山頂にあった通信所で、共産中国側の無線傍受が任務だったそうだ。
「スパイだったんだ」
と言う。

今では香港屈指の財閥となった王氏の長女と恋に落ち結婚して、王氏グループの経営の一翼を担ってきた。香港に数十年居住し、別宅をロンドンに持つ典型的な成功した華僑のライフスタイルを楽しんでいる。

2009年12月12日土曜日

香港再訪(1)香港ウォッチャー

17日から香港に行く。何年振りだろう。
ブログIDに「香港」を使っているのにはもちろんわけがある。ビジネスマンであると同時に、25年以上に渡って研究者、学者として香港ウォッチャーだった。2003年に日本華僑華人学会が設立されたときは、発起人の一人だったし、当初三年間ほど役員を務めていた。他のすべての設立関係者は大学教授の皆さんだった。

年次学会誌となった「華僑華人研究」の創刊号にはEthnic Chinese Management Model and Japaneseという英文論文を発表している。

今回の香港渡航にあたっては、Michael Everittが空港に迎えに来てくれるという。マイケルとは、、

2009年12月11日金曜日

雛祭りの日に戦略を語る公開セミナー

みずほ総研で夏に開催したセミナーが好評で、再出講する。

「結果を出す経営戦略の立案と実践」
先の読めない時代に自社・自部門を変革し、成長を遂げるためには、経営幹部による正しい戦略立案を通じて中期経営計画に結びつけることが不可欠です。本セミナーでは、20年以上にわたり社長としてさまざまな業種・業態6社の経営にあたり、めざましい業績をあげてきた講師が培った戦略立案・実践プロセスを、演習を盛り込んでわかりやすく解説します。戦略課題の規定から、販売・マーケティング・組織・現場のオペレーション戦略そして中期経営計画に至るまで、自社・自部門ごとの応用問題に使える手法を体得できます。

今日のブログタイトルをクリックすると、このセミナーの詳細(みずほ総研サイト)に跳ぶ。

2009年12月10日木曜日

新将命(あたらしまさみ)氏に「リーダーシップ」を語っていただく


昨日流通系企業で実施した、私の「次世代経営者育成プログラム」の第4回目では、新将命氏をゲスト・スピーカーに迎えた。1.5時間に渡って熱弁をふるっていただいた後は、研修参加者のQAを30分。全員が質問を出し、白熱したセッションとなった。後ろの方では、同社の社長以下、幹部社員が約15名ほど聴講。

帰り際、新氏から来週出るという新著「経営の教科書」(ダイヤモンド社)をいただく。またビジネス・ベストセラーとなるだろう。

このコースの参加者にとっては、私の第4回指導(二日間に渡って個別に1.5時間ずつ)に続いての贅沢な1日となった。何しろ「リーダーシップの教科書」(ランダムハウス講談社)を昨年ベストセラーとした著書から、直接リーダーシップ論を聴けたのだ。

2009年12月9日水曜日

私が言いたいことがどうして分かるのですか!?

昨日と今日は、流通系チェーン店企業での「次世代幹部養成コース」の4回目。
次回最終回発表大会へ向けて、スライドのテキスト出しを指導。発表用の文言表現への転換に難渋する受講生がいる。
私が「こう言ってみたら」と指導してあげると、上記のように驚かれた。まあ、こちらは国文科出なので思考を言語化するのは言ってみればお手の物なわけだが。

2009年12月7日月曜日

2/17東京商工会議所で公開戦略セミナー

実務に基づく実践型経営戦略講座【2月17日(水)】

日時: 2010年02月17日(水)
10時00分 ~ 17時00分

場所: 東京商工会議所ビル
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-2
TEL: 03 -3283 -7650  
JR有楽町駅徒歩5分・地下鉄千代田線二重橋前駅徒歩2分
http://www.tokyo-cci.or.jp/side_m/gaiyo/tizu.html
詳細内容: ~講師自らの実体験に基づく戦略・組織づくり手法を紹介・伝授~

(今日のブログタイトルをクリックすると、このセミナーの詳細に跳ぶ。)

2009年12月6日日曜日

そろそろ次の本を出そうか(2)

10月と11月は、公開セミナーやら企業での研修指導・コンサルやらで出講日数が重なり随分繁忙感があった。
加えて私の場合、出講や現場指導のために準備をしっかりするし、家には読書課題の感想やら、企業研修参加者からの提出物が舞い込んできたりする。それらにはいちいちコメントを付けて返す。

そんなわけで、夏まではそれなりに楽しめていたテニスの日数が週末くらいになっていた。
12月から、講演やセミナーのスロー・シーズンに入った。ようやく筆を取って(というかパソコンに向かい)、久しぶりの書き下ろしの原稿に取り組み始める。
出版社やタイトルはほぼ固まっている。

2009年12月5日土曜日

社員のモチベーションを上げるにはどうしたらよいのでしょう。

 1つ目は“コミュニケーション”。2つ目は“報酬や仕事環境”。3つ目はこの人について行けばよくなるだろうという“期待感”です。

 たとえば、フィリップスライティングに着任早々、大幅なリストラをやったらモラルが下がってしまったんですね。3月末に人を集めてリストラ終結宣言をし、「去るも地獄、残るも地獄ではいけません、去った人の分まで幸せになりましょう」というようなことを耳当たりよく残った社員に伝えました。そして4月から給料を上げました。私は、経営者としておカネを儲けようと思っていますが、儲けた分は頑張ったみんなで配っちゃおうというフィロソフィーを持っていますから。さまざまな研修も行い、社員全員を連れてヨーロッパにも行きました。

 ミードでも、最初から給料を上げ、北海道の全員研修などをやりました。口だけじゃダメなんですよ。実際に何かをして社員の期待感を生み出さないといけません。

2009年12月4日金曜日

私は上司との関係がいつも非常に悪いんです

私は、MBA取得後に帰国してシアーズ・ワールド・トレードに入り、飯島さんという大社長に薫陶を受けました。私が33歳で社長が63歳くらいでした。手抜きなく細かく親切にいろいろなことを教えてもらう中で、こうやって丁寧に教えてもらうのがいいのだなということを学びましたね。

 余談ですが、私は上司との関係がいつも非常に悪いんです。私より仕事ができる人はいないので(笑)。デキすぎる部下は上司に嫌われるんです。コンピュータランドのときとシアーズのとき以外で、上司にかわいがってもらった記憶がありません(笑)。

2009年12月3日木曜日

経営者はどこで勉強(3)ハーバードAMP

ハーバードのAMP(前回参照)に行った知り合いが二人いる。1人は30年来の友人、青山学院大の松浦祥子教授、もう一人は恩師だった故水谷栄司先生だ。
水谷先生はAMPのことを
「およそビジネスマンが学べる最高峰」
と言っておられた。
でも私には2年間学ぶMBAや、少なくともフルに3年かかる博士課程より3か月のAMPの方が優れていると言われても「何しろ出ていないから」としか言いようがない。
しかし、学生の素性についてだけはハーバードAMPが最高と言うのは確からしい。とにかく、フォーチューン500クラス企業の副社長たちが「CEOになる前に」と送り込まれているコースだとのこと。だから、学ぶことと同様に、ネットワーキング作り、それも世界のビジネス界でトップクラスでグローバルなものができるそうだ。
でも、、、。こんな学校、日本の社長さんで誰がいけるの!?

2009年12月2日水曜日

外資月次研修終了をAPイギリス人GMに報告

昨日終了したコースの報告を、AP(アジア・パシフィック本部)のイギリス人責任者と日本人カントリーマネージャー(日本法人社長)に報告。
APのGMは香港から来日。まとめておいた英語レポートを出したところ、日本人社長が喜んでくれた。何しろ昨日の今日のミーティングなので、そこまで期待していなかったのだろう。
研修全体についても
「期待していた以上の成果だった」
と言ってもらった。夏から展開してきた研修プログラムを評価してもらって私も嬉しかった。

2009年12月1日火曜日

外資営業部長研修で発表大会

フランス系外資の営業部門長とマーケティング責任者を対象としてきた、戦略立案研修のコースが最終回を迎えた。最後の本日は、全員から発表をしてもらう。PFSメソッドを展開して、各自部門の目標、課題を設定したうえで解決策、派生問題、同対応策と月1で個別指導してきた。間には新将命(あたらしまさみ)氏をゲストスピーカーで「リーダーシップ」を講じるなど、「豪華ゲストスピーカー」を投入した。
何人かの感想。
ー 問題解決のプロセスが改善された。特に文章化することや戦略カードの使用が参考になった。
ー 課題図書を継続的に重ねることで多くのヒントを得た。
ー 山田先生の、多くの会社での経営体験のお話が示唆に富んでいた。
ー 実際の問題点の抽出法と、その対処法を考えることの重要性。
ー 部下とのコミュニケーションの重要性に思い至った。

2009年11月30日月曜日

そろそろ次の本を出そうか(1)

毎年1冊のペースで本を書いてきたが、昨年初に『ディープWebを浮上させろ!―』(木村幹夫、日刊工業新聞社)を企画編集の立場で上梓して以来、今年はついに筆を執らなかった。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97Web%E3%82%92%E6%B5%AE%E4%B8%8A%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8D-%E2%80%95%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9%E6%95%B0%E3%82%9210%E5%80%8D%E3%81%AB%E3%81%99%E3%82%8BWeb2-0%E3%81%AE%E6%AC%A1%E3%81%AE%E6%B3%A2-T%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%9C%A8%E6%9D%91-%E5%B9%B9%E5%A4%AB/dp/4526059994

というのは、2006年に小説『あなたの会社が買われる日』(PHP研究所)を書いてしまって、「書き手としての排泄欲」が昇華されてしまった。
http://senryaku.p1.bindsite.jp/pg70.html

ここへ来て、コンサル活動やら、研修・講演を通じて発言を重ねてきたので、充電が進んできた実感がある。新年は新著を出そうか。

2009年11月29日日曜日

経営者はどこで勉強(2)経営大学院のエグゼクティブ・コース

欧米のビジネススクール(経営大学院)が提供しているのがExecutive Education Programというコースである。
ハーバードのそれは、AMP(Advanced Management Program)と言って、
1.現役のExecutive
2.会社申し込み
3.3ヶ月間のキャンパス教育
4.特に学位は出さない。
などの特徴を有する。
もう一つの特徴と言えば、授業料がとてつもなく、3か月で800万円とのこと(宿泊はホテルのような専門寮)。
ついでに言えば、母校サンダーバード経営大学院はこの分野で長く世界ベスト1の評価をもらっていた。
ハーバードAMPについてはまた書くつもりだ。

2009年11月28日土曜日

経営者はどこで勉強すればよいのか(1)

すでに社長、経営者になってしまった人はどこで勉強すればよいのか。

社長さんはたくさんのビジネス書を読む人が多い。責任感から学習意欲が高い(そうでない人は社長を辞めた方が良い)。でもそれは体系的な「学習」ではなく、「断片的な情報集め」だろう。そして当たり外れが多く、つまり効率が悪い。

近頃おおはやりな社会人経営大学院も、あれは30歳前後の「これからエグゼクティブをねらう」層が大多数で、社長さんにはミスマッチで、そもそも激務の合間に2年間も通える環境もないのではないか。たとえば現役社長のまま経営学博士課程を修了した人を私は1人しか知らない。山田修という人だ。

それはともかく、このトピックについては明日も書く。

2009年11月27日金曜日

中期経営計画指導、戦略出しの段階に

三つの事業部で事業部戦略を作ってもらっている。今まで、
― 社長との目標合意
― 中期戦略課題の設定
とやってきて、今週は
― 課題への解決策の洗い出しとベストアンサーの確定
というステップをやってもらった。これを、各事業部で事業部長以下3名程度のグループワークで進めている。社長、専務も陪席し、1参加者として討議に加わる。1事業部、2時間のセッションで毎月1ステップ進んできて3回目。「戦略の言語化」が為されてきた。ナレッジ・マネージメントを実践して、communicatableな形で戦略手順を絞り込んできている。参加者も手法に慣れてきて、順調な進捗だ。

2009年11月26日木曜日

グローカル企業、スワニ―社の三好鋭郎会長と会食

「企業を大きくするもの、それは経営者の夢だ」と三好鋭郎(えつお)会長から伺う。
四国徳島のスワニ―社は絵にかいたようなGlocal(Global & Local)企業だ。アジアに製造拠点を有し、日米欧で販売を展開している。
同社を手袋の世界最大メーカーに育て上げた、2代目経営者である三好会長はまた、四国きっての文化人経営者でもある。小児麻痺で足が不自由というハンディをものともせず、世界中で手袋を売り歩いた。
「営業がいちばんおもしろい」とおっしゃる三好会長の破顔一笑の笑顔が素晴らしかった。

2009年11月25日水曜日

100人の部下から、外資社長が3人、1部上場役員1人が出た

フィリップスに61人、ミードに40名弱ほど社員がいたのですが、そのうち3人が外資社長になっています。今年の春の株主総会で1部上場企業にも取締役員が1人出ました。
自分個人のビジネス実績よりも、わずか数年で100人の部下から4人も社長や上場役員を輩出した実績の方が鼻が高いことだと思っています。

2009年11月24日火曜日

経営コンサルタントの方からもお褒めの言葉をいただく

「実際に企業再生をされている方のお話は、こんなにも説得力があるのかと感じました。
理論と実践は非常に大切ではあるけれど、理論とは所詮、過去の事実をまとめたものであるため、
実践する上では自分の頭で考え行動することが大切ということを再認識しました」

先週の公開セミナーに何人か、現役の経営コンサルタントの方たちが出席されていた。
お一人からいただいた感想メールの一部。

2009年11月23日月曜日

三連休はテニス三昧

先週は三連日出講で、しかもそれぞれが全日セミナーだったので疲れ果てた。

今週末はリフレッシュのため、毎日テニス。というか、23日が雨という天気予報だったため、22日に慌てて予定外のテニスを入れたところ、23日が快晴。結局、毎日テニスということになった。

今週コンサル指導が入っている分のシラバスを作成する。これは、中期経営計画のための事業部戦略出しのためのグループ指導(三事業部を2時間ごと、5回に渡って)。
地方の会社だが、世界中で展開している、Glocal(グローカル)な企業だ。幹部の皆さんたちの意識、能力も非常に高い。

2009年11月22日日曜日

MBAって何ですか?

昨日は九段クラブの月例勉強会。某大手会社で原子力発電関連の責任者をなさっているH会員が日本のエネルギー事情をまとめてきてくれて、活発な討論となる。
終わって懇親会で、初めて来てくれた女性の方とご挨拶。私の名刺を見て「MBAって何ですか?」と尋ねられる。
「Married, But Availableの略です」と答えるとキョトンとされた。ご職業は英語の先生と伺う。

2009年11月21日土曜日

「眼から鱗が落ちた」、戦略セミナーへの参加者

先週、名古屋・東京と続けて「変革期における経営戦略の立て方」というタイトルで公開セミナーを行った。何人の方から感想のメールをいただく。
ある社長さんからは「眼から鱗が落ちた気分だ」とまで言っていただいた。
別の会社の、経営企画室の責任者と言う受講生は

「もともと、先生のご著書「実践!企業再生52週間プログラム」を読ませて頂き

 ましたのが受講のきっかけでしたが、リストラのお話しなど書籍からでは知りえ

 ない、リアルな行間のお話しを聞けまして、非常に有意義でした」
などと。励みとなる。

2009年11月20日金曜日

退職勧奨、受諾は慎重に

とある外資に勤務している後輩から、「退職勧奨を受けてしまって」と相談を受けた。
私は外資の社長の方の立場から、ずいぶん退任を実行してきた。会社側からの立場からは、退職は強制できない。ひたすらお願いするだけだ。下手に強圧的に出たりすると、労務裁判に持ち込まれれば必ず会社側が負ける。わかっている社員は「嫌がらせを受けた」と提訴する。和解条件となると、最初の退職条件よりずいぶん良くなってしまう。
裁判までの段階でのいくつかの段階のオプションをアドバイスしてあげたが、「私はそこまでは」ということで、当初の条件を受諾する意向だ。
実は退職日が近くなると、「これはひどい、あれはもっと良くならないか」と思い始めるものだ。しかし、このボタンだけはかけ始めに対応しなければ後では治せないことなのだ。

2009年11月19日木曜日

今日は東京で三菱UFJ公開セミナー

昨日の名古屋での三菱UFJリサーチ殿主催の公開セミナーに続き、東京品川で同社主催、同名「変革期の経営戦略の立て方」で1日セミナー実施。
1日セミナーだと、戦略立案の実習ドリルを展開できるので、具体的な方法論を実体験してもらえる。まあ、さわりだけのようなところはあるが。
しかし、いわゆる「戦略フレームワーク」を使っての上すべり的な分析でない、自社・自部門における実戦略を作ってもらうので、参加者の満足度が高い。「戦略カード」や「シナリオ・ライティング」などの独自メソッドも「実際に使える」などと。アンケート結果に高い評点が残り、来年も出講するなりゆきに。

2009年11月18日水曜日

11/18(水)三菱UFJリサーチ名古屋で公開セミナー終わる

前日名古屋に入り前泊した時は結構な雨で、傘持参。朝になったら寒いが快晴。傘が荷物となり邪魔。

例によって経営者の参加も多い。トヨタ自動車の売り上げが戻ってきて、中京地区は笑顔が出てきているかと思ったが、社長さん達の景況実感はまだ。「下請けへ注文を減らすと告げたら、倒産してしまうと泣きつかれている」などと相談されたり。
セミナーのタイトルは「変革期の経営戦略の立て方」。1日セミナーなので、演習をしっかり2回入れることができ、PSRメソッドによる戦略のシナリオ・ライティング展開の方法のさわりを体験してもらえた。

2009年11月16日月曜日

――次期経営者層の育成方法はありますか。

私は、MBA取得後に帰国してシアーズ・ワールド・トレードに入り、飯島さんという大社長に薫陶を受けました。私が33歳で社長が63歳くらいでした。手抜きなく細かく親切にいろいろなことを教えてもらう中で、こうやって丁寧に教えてもらうのがいいのだなということを学びましたね。
余談ですが、私は上司との関係がいつも非常に悪いんです。私より仕事ができる人はいないので(笑)。デキすぎる部下は上司に嫌われるんです。コンピュータランドのときとシアーズのとき以外で、上司にかわいがってもらった記憶がありません(笑)。

2009年11月15日日曜日

社員のモチベーションを上げるにはどうしたらよいのでしょう。

 1つ目は“コミュニケーション”。2つ目は“報酬や仕事環境”。3つ目はこの人について行けばよくなるだろうという“期待感”です。

 たとえば、フィリップスライティングに着任早々

2009年11月14日土曜日

重要なのは、1対1でよく話すこと。

自分の部屋に呼んで短くて10分、長くて1時間半ですが、時間ではなく頻度が大切ですね。
経営判断は素質もありますが、訓練で身に付くものなので、部下の話をよく聞き、一生懸命訓練してきたつもりです。
成果としては、フィリップスに61人、ミードに40名弱ほど社員がいたのですが、そのうち3人が外資社長になっています。1部上場企業にも取締役員が1人出ました。自分個人のビジネス実績よりも、わずか数年で100人の部下から4人も社長を輩出した実績の方が鼻が高いことだと思っています。

2009年11月13日金曜日

経営陣に全社的構造問題を指摘する

次世代幹部養成研修を行っている会社。参加管理職8名への個別指導の2回目が終了した段階。
一人ひとりに課題設定(Problem Definition)を行わせたわけだが、絞り込む前の段階で各自10程度の「自部門課題」を戦略カードで書き出した。全員で計約80もの「その会社の実際の重要問題」が指摘、提出されたわけだ。
これを私が整理して、経営陣と2時間のミーティングを持った。全社的な構造問題を経営分野別に指摘してあげる。レポートも提出。サービス業務。
「わずか2回で」と感心、感謝される。(戦略系コンサル会社に頼めば千万円単位のプロジェクトだ)などと当方は独り思う。

2009年11月12日木曜日

“小隊長”を幹部にしてはいけません。“参謀”から育てるべきです(東洋経済5回目)

私は社員を2つの座標軸で分類しています。縦軸は、よく働くか働かないか。横軸は頭の良しあしで、ビジネス判断や経営判断ができるかどうかです。
 多くの会社で、小隊長が幹部になってしまいます。小隊長は声が大きいし人間関係も非常にいい。よく働きます。ところが、この小隊長たちの経営判断が悪いと、“八甲田山死の彷徨”になってしまいます。

外資営業部長への営業戦略策定指導が佳境に

個別指導で進めてきた4回目。いよいよ各自が自分の新営業戦略をスライドに取りまとめてきて、それをリハーサルとして私にプレゼン・デモ。発表用の書き込みブランク(テンプレート・スライド)ファイルを前月渡した。それに書き込んでもらったものをメールで私に送ってもらって、添削を繰り返してきた。
だいたい第3稿まで進んだもので今週リハーサルとなったわけだ。
最初のリハーサルでは一人10分程度で終わってしまった。私がコメントを付け、指導をして、2回目のリハーサルでは20分近くに広がる。いよいよ次回はこの会社の社長に向けての発表大会を行う。社長の感想が楽しみだ。

2009年11月10日火曜日

脳虚血発作から生還5周年を祝う

5年前の10月10日に倒れた。意識はあるが口はきけず、体の左側が動かなくなった。救急車で運ばれ、
一過性脳虚血発作と診断された。通常1-2週間の安静入院だが、その日は土曜日。月曜日から出社して執務。秘書の福沢さんにだけ事情を話す。結局社員には知らせず。キッチンハウス社長時代。ファンドからの企業再生委託中で「休むわけにはいかない」という思いが。ヒトはこんなことで死んで行くのだろう。
5年間で重篤な発作の発生率35%ということを聞き、「まず生存」と思った。幸い、健康で5周年を迎えた。倒れた時に在宅していてくれた妻と娘と会食。かかりつけ医の先生に花束。

2009年11月8日日曜日

新将命(あたらしまさみ)氏と女子プロレスを観戦

「伝説の外資カリスマ経営者」新(あたらし)さんと、後楽園ホールに出かける。「息吹(いぶき)」という女子プロレスを観戦。新さんはこの団体の経営改善に助言をなさっているという縁。私はプロレスファン歴半世紀という「根っから」。力道山とオルテガ戦などに熱狂していた口だ。
息吹はメジャーな団体ではないが、出場選手たちのアスリートぶりに感心。最前列で観戦したので、膝の上に選手が降ってきた。

2009年11月7日土曜日

大阪で「戦略」セミナー、承継の悩みが

SMBCコンサル大阪で公開セミナー出講。「半日でわかる経営戦略の再構築と徹底実践策」という今秋の定番。
参加経営者に出席の動機などうかがったら、「経営承継」の段階での参考というオーナー社長がいらした。団塊の世代のオーナー経営者が、数年から10年程度での承継問題を感じ始めている。私が一昨年論文を書いたら、地方銀行の法人顧客向け雑誌五つにも転載された。「承継の時代」が始まっている。私の主張は、「資本承継より先に経営承継に筋道をつけろ」というものだ。下記参照。
http://senryaku.p1.bindsite.jp/cn14/pg170.html

2009年11月6日金曜日

ブックマラソン土井英司氏5周年パーティに感心

エリエス・ブック・コンサルティング社の創業5周年パーティに招待されて出席。代表の土井氏はアマゾンのビジネス書の書評担当エディターだった。
私が2001年に「タフ・ネゴシエーターの人を見抜く技術」(講談社)を上梓した時、土井さんがいち早くアマゾンの書評で取り上げてくれた。おかげで、同書はアマゾンのビジネス書部門でベストセラー第1位を5週間も張った。
土井さんが主宰している「ビジネス・ブック・マラソン」は5万人近くへの配信があるという。ビジネス出版界への絶大な影響力を示すかのように、多数の業界人が出席していた。

2009年11月5日木曜日

 いちばん重要なことは、結果を出すこと。

トップの給料は当たり前だけど他の誰よりも高い。いちばん高い給料をもらっているだけのことはしなければいけないという美学は持っています。他の人がやるよりも私がやったほうがうまくやれるでしょう、というところを見せたい気持ちもありますね。

2009年11月4日水曜日

仮に経営幹部が8人いたら、まずは2人を(東洋経済4回目)

新任の社長としては上から順番にしっかり掌握しなければいけません。仮に経営会議のメンバーが8人いたとします。まず2人をクビか降格にするんですね。みんな優秀でも差はあります。次に1人か2人、心を許し、腹を割って話すことができる「同士幹部」を見つけます。「権威」と「信頼」の同時確立をするわけです。

2009年11月1日日曜日

オリジナルで勝負(2)と言えばエニグモ須田CEOだろう

エニグモ社の須田将啓CEOは、この秋私の公開セミナーに2度も参加していただき、知り合いとなった。私の著書の読者だということだった。
ご本社を訪問した時、Company Valuesとよぶ5つの経営理念が掲げられていた。これが実にユニーク。特に5つのうち、最初と最後。
最初は、「楽しく働き、楽しく生きる」。このことを社是として掲げている会社を初めて知った。「働くことを通じて幸せになる」ということを提唱してきた私としては「わが意を得たり」。
最後のそれは、「 世界初に挑戦する 」である。同社が主宰するBuyMaは、「欧米にもなかったネットビジネス」ということでそのユニークさから、日本を超えて海外展開を開始しているという。
博報堂から独立し徒手空拳で社業を発展させてきた、まだお若い須田さんの今後の経営手腕に大いに注目していこう。

2009年10月31日土曜日

オリジナルで勝負しろ(1)

三鷹駅前では夕刻ともなると夜ごと路上ライブが行われる。毎夕異なる歌手の卵が声を張り上げているが、毎週のように見る顔に気がついた。「ハワイ生まれのハワイ育ち」という何だかわからない垂れ幕を掲げた、10代の男の子が演歌を披露しているのだ。まあ、高校は出ているのだろう。
通行人は足を止めるようなことは無いのだが、女性で手拍子を取って楽しんでいる人がいつも2名いる。何回か通り過ぎて気がついたのだが、あれは女親とおばあちゃんに違いない。つまり、一家で応援に来ているのだ。
路上ライブに親の応援?そう思うとずいぶん違和感を覚えた。「苦労も自分ひとりでできないのか」ということだ。
彼がいつもうたっている歌、それは「川の流れるように」である。ご存じ美空ひばりの最後の曲だ。
「路上ライブって普通、自作自演なんだろう?」とも思う。

やい、お母ちゃんとおばあちゃんを連れてくるな。そして自分のオリジナルで勝負しろい!

2009年10月30日金曜日

学習院の恥、学習院の誇り

鳩山由紀夫が首相として初めて代表質問に答えた。自民党の質問に対して「あなた方には言われたくない」と率直で力強く答弁。聞いていて、快哉を覚える。思い起こせば、国連での環境会議での堂々とした国際デビューのことだ。日本の首相が英語の演説であのように力強く語れた人はいなかった。終わってスタンディング・オベーションが起こるかと私は思った(起こらなかったが)。
鳩山由紀夫は学習院の先輩である、とはいえ中等科までしか在学していない。由紀夫氏とは私はすれ違いだが、弟の邦夫氏(彼も高等科まで)はたとえばグランドで野球をしていた姿を覚えている(私より2年?先輩)。
近年の日本の首相の多くが学習院出身だということをご存じだろうか。小淵首相は高等科までで早稲田大学に転じた。およそ、首相経験者で出来の良い人ほど早く学習院を見限るようだ。大学まで出たのは、麻生太郎前首相だ。二人とも英語をしゃべることになっているが、鳩山首相はなんせ、スタンフォードの博士様である。スタンフォードといえば、「アメリカの京大」だ。
麻生元首相は、スタンフォード「学部の中退」ということだ。
麻生氏が、OBの間で「学習院の恥」と言われているのも仕方ないことなのだろう。

2009年10月29日木曜日

とみん経営研(とみん銀行)セミナーアンケート

大変よい:53%、よい47%。

① 今度はぜひ1日セミナーを受けてみたいと思います。
② 単なるコンサルタント内容だけでなく、実践(実際の社長で体験されたこと)のお話が盛りだくさんで大変参考になった。
③ 戦略は立案だけでなく、実践の重要性が良く分かった。
④ 分かりやすい内容でした。
⑤ 具体的で良かった。
など。

10月22日とみん経営研究所で「立て直す経営戦略はこう作れ」というタイトルで半日公開セミナーを行った。アンケートの回答の一部。高評価で一安心。

2009年10月28日水曜日

 「企業はヒトなり」というのはウソですよ。

ミードではリストラをしていませんから、同じ商品と同じ従業員でやってこれだけ利益が違ったんです。企業はヒトだけじゃなく組織戦略が重要だということがわかりますよね。「ヒト」、それぞれの人に何をしてもらうかという「ジョブスペック」、ヒトやセクションなどの「組み合わせ」という組織の3要素をセットし、モチベーションを演出するのが経営者の役目だと考えています。

2009年10月27日火曜日

マーケティングを全学部の必修科目に

大学4年の親戚の子が内定をもらった。今年がこのような情勢なので「就職本」など著わしている叔父として助言を頼まれていた。私の本は「転職本」というか「キャリア・アップ」の本なので少しジャンルは変わるのだけれども。ともあれめでたい。
企業で幹部・管理職に戦略策定指導などしていると、その前段階としてのマーケティングの知識の欠如にいつも直面する。もう全く驚かない。読書課題としてマーケティングの入門本を指定することにしている。
思うのだが、大学の学部で政経や商学などの文系はもとより、理系や文学部までも、その卒業生の90%以上は企業に就職する。

「読み書きソロバン、そしてマーケティング」だと私は思う。大部分の学生が企業社会に飛び込んで来るのだから、全ての学部でマーケティングを必修科目とすべきではないだろうか。その必要は外国語どころの比ではない。

2009年10月26日月曜日

財務分析だけから合理性を持ってくる本来のMBAマネジメントとは異なると思います。

そもそも私は国文学出身。著書の中の一冊は小説ですからね(笑)。結局、戦略も判断力などすべての思考は言語でやるじゃないですか。日本語という言語を使い回す訓練をされてきているので、政治経済出身のマネジメントとは大きく違うんです。私がいちばん重要視しているのは、組織戦略なんですよ。とにかく社長は一人では何もできません。会社全体の組織をいかに組み合わせるかが大切です。

2009年10月25日日曜日

恩師大野晋(国語学)の伝記本

孤高 国語学者大野晋の生涯」(東京書籍)著者の川村 二郎という人は、朝日新聞の元編集委員で「大野番」の人だったらしい。

大野先生は、私が学習院大学国文科で最初のゼミの先生。その秀抜としか言いようのないご授業に、「国文なら学習院が日本一」(当時、教授陣のこと)という思いを強くした。本当に偉大な国語学者だった。
上掲書のアマゾンでの読書評から。
   「大野晋の本を読んで、「日本語の起源はタミル語なのだが、保守的な学者によって認められないままでいるのだ」と思っていた。大学学部・大学院で本格的に言語学を学ぶ機会を得て、様々な疑問を持つようになってきた。「日本語の起源はタミル語では『ない』」ということを証明することはできないが、日本語とタミル語が親縁関係を持ち、何らかの形で人や言葉が移動してきたことは、少なくとも今の言語学の手法では証明できないと考えるにいたった。

私も大野チルドレンの一人だが、大野先生のご不満は、タミル語説に対して言語学側からの本格的な論駁が無いということだった。この評を書いてくれた言語学者の方もどうして本格的に論文などで指摘してくれないのだろう。「語る価値なし」ということなら、どうして大野タミル語学説はあれまでに(無人の荒野を行くがごとく)流布してしまっているのだろうか。

2009年10月24日土曜日

東洋経済連載(3)山田さんが着任した途端、利益が出ています。 

(問い)ミード社でも、成果を上げておられます。99年上期は5億3000万円もの赤字があったのに、下期に山田さんが着任した途端、利益が出ています。

(山田)着任して早々に「誰もC顧客のところへは行くな、注文は電話をもらってとりなさい」とう指令を出したんです。

http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/4ade4cccf4f028c5281f0c95b7e23e51/

2009年10月23日金曜日

次世代経営チーム 発表大会挙行

夏から足掛け5か月に渡り展開してきた次世代経営チーム育成プログラムが無事終了した。
売り上げ規模50億円の食材商社。
次期社長となる現常務、それを支えるべき部課長7名、計8名が個別戦略をプレゼンテーションしてくれた。会社全体に共通する重要問題が炙り出された。

それぞれの自部門課題に対し、解決策、派生問題想定、同対応策の順で、熱く改善提案を展開してくれた。夏の段階では、戦略どころかマーケティングの概念も乏しかったメンバーの成長に感慨。
数か月後に進捗状況などをチェックすることを依頼される。メンバーも私も達成感がひとしお。懇親会も盛り上がった嬉しい秋の宵。

2009年10月22日木曜日

とみん銀「立て直す経営戦略」

20名ほどの社長や管理職が集まってくれた。 サプライズだったのは、学習院高等科ボート部で一年後輩だったS社長が来てくれたこと。
「2代目オーナー社長として、現在会社が転機となっているので、山田先輩の話でヒントを得られれば」。
「どこが参考になった?」と聞いたら、
「オペレーション戦略(現場でのやり方)の部分がおもしろかった。もっと聞きたかった」。
半日コースなので、私も個別戦略の説明にはメリハリをつけてしまっているので申し訳なかった。

フルに1日の公開コースということなら、東京では11月19日(木)に行う。
http://www.murc.jp/seminar/tokyo/detail.php?as=2697
2回来ていただくのも申し訳ない気がするが、今回でいえばIさんという副社長は何と3回連続で私の公開セミナーに来てくれている。下手な話は出来ない、と身が引き締まる。

2009年10月21日水曜日

旧知の大槻忠男氏、アデランス新社長に

大槻忠男氏とは外資の経営者だったという他にも共通点がある。私が短期間副社長をしていた日本DBM社(ドレーク・ビーム・モリン:再就職支援の最大手会社だった)の社長だった(私とは別の時期)。
この時、創業オーナーのT氏と経営権の確保のため、壮絶なプロキシー・バトル(委任状争奪戦)を演じた話しは知られている。大槻氏のオフィスで直接うかがった、「海外の株主まで訪ねてお願いして、獲得率50%を超えた」という話には驚嘆した。

アデランスも、投資ファンドからの派遣経営者と言うことで、私がキッチンハウス社を預かったのと同じ構造だ。大槻氏は日本ペプシコ社の社長までなさった方で、スケール感のある経営者でもあり、是非企業再建の実を上げていただきたいと思っている。

2009年10月20日火曜日

新ホームページを立ち上げました。

昨夕、新しいホームページを新しいサイト(URL)で立ち上げたことを、旧知の皆様にお知らせしました。
Bindというホームページ作成ソフトを買ってきたのが9月の末、試行版作成まで2週間ほどかかりました。大変面白く、ゲームソフトをやる感覚で、根を詰めて一気に完成させました。
素人が作ったとは思えない出来栄えと自賛しています。何より自分でいつでも細かく修正や追加ができるのがよい。このブログまでホームページの方に自動収載できて、びっくり。
http://senryaku.p1.bindsite.jp/

2009年10月19日月曜日

東洋経済コラム第2回 やり方を変えて売上3倍

過去3年間で150億円から75億円まで半減していた売り上げを、96年第4四半期に着任されて翌年すぐに前年比35%増まで伸ばしています。どのような手を打たれたのでしょうか。 


簡単にいえばやり方を変えたわけです。
98年の業界成長率はマイナス13%と、今と同じような厳しい状況だったのですが、当社だけ売り上げが対前年比50%増、離任した99年には200億円を超えていました。3年かけて売り上げを3倍強に伸ばしたというわけです。 
http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/690c9de9795dbd5d359cff5f569e6bbc/

2009年10月18日日曜日

明治の教養人の漢文素養に再嘆

戦略策定指導をしている会社のオーナー会長から座右の書ということでご恵贈いただいたのが、「生きがいの探求」(出口日出麿、天声社)。故出口師は大本教の三代教主補だった人だ。
同書を通読して、改めて明治人の漢文素養に圧倒された。同師は戦前京都大学の文学部を出ている。
出口師の書きぶりは基本的に雄渾な和漢混淆口調なのだが、突然砕けたざっくばらんな口語表現になったり、散文詩が入ったりと、その表現が自由自在だ。それらを可能にしているのが、漢詩漢文への素養であることは間違いない。国文学出身の私にはよく読みとれる。
森鴎外、夏目漱石あたりでこの美質は日本の文学人、あるいは一般教養人からは失われてしまった。今、自殺する時に誰が「巖頭之感(がんとうのかん)」(藤村操)のような文章を残せることだろうか。
http://www.amazon.co.jp/%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%AE%E6%8E%A2%E6%B1%82-%E5%87%BA%E5%8F%A3-%E6%97%A5%E5%87%BA%E9%BA%BF/dp/4062016583

2009年10月17日土曜日

業種の違いは気になりませんでしたか。

無鉄砲なので気になりません。同じ業種をやっていても面白くないし、意味がないということです。 他の業種をやることで前のポジションでの経験値が生きてきます。どこの業種、業界に行っても、「山田はこのビジネスがわかるのか」と言う人はいるわけです。コンピュータランドにいたときも、文系の私に「コンピュータのことがわかるんですか?」と古手の幹部に直接言われたり、社内でコソコソささやかれたりしたものです。私からすれば、あなたたちが何十年と会社を動かしてきた結果、大赤字となったのでしょう、今までのやり方じゃダメだと本社が判断したから私が来たんでしょう、と思うんですよね。

2009年10月16日金曜日

人材会社のコンサルタントとは20年の付き合いになる

これからエグゼクティブとして転職をお考えの方には、コンサルタントの人と仲良くすることをお勧めします。中間管理職くらいまでは、転職サイトに登録をして声がかかるのを待つスタイルが一般的ですが、エグゼクティブの場合はそれだけではダメです。気が合い、自分を評価してくれるコンサルタントの人を見つけ、20年間くらい付き合うことが大切です。20年親しくするのでお年寄りではなく、自分と同じか若いくらいの年齢で伸びていきそうな人を見つけましょう

2009年10月15日木曜日

SMBCセミナーで「半日で分かる戦略構築」

SMBCコンサルティングのビジネスセミナーで講演。「半日で分かる経営戦略の再構築と徹底実践策」。結構盛況。
http://www.smbc-consulting.co.jp/company/seminar/tokyo/month/200910/seminar_20090820-01.html

アンケートでは「内容はとても良かった」とほめてもらったが、「マクラが長い」との指摘も。アイス・ブレークのことだが、しゃべり方の技術についてはまだまだ改善しなければならない。

来週は、22日(木)とみん総研で「立て直す経営戦略はこう作れ」というタイトルで同じように午後半日セミナー。今日の指摘を生かしてみよう。
http://www.tomin-tmc.co.jp/new/s20091022.html

2009年10月14日水曜日

「プロフェッショナル経営者への道」

リクルートエグゼクティブエージェントのサイトに、1ページにわたり記事が掲載された。
http://www.recruit-ex.co.jp/businessleader/seminar/roadtoceo/00033/

「ヒト」、それぞれの人に何をしてもらうかという「ジョブ・スペック」、ヒトやセクションなどの「組み合わせ」という組織の三要素をセットし、モチベーションを演出するのが経営者の役目だと考えています。(続きは、上記サイトで)

2009年10月13日火曜日

移れば年収が500万円上がるというお話だったので、無鉄砲な私は引き受けたんです。

コンピュータランドではマーケティング・マネージャー兼ナショナルセールスダイレクターをやっていたのですが、年収はおよそ900万円。当時、ポント・データは顧客一つとれず苦戦していて、誰も受け手がいませんでした。移れば年収が500万円上がるというお話だったので、無鉄砲な私は引き受けたんです。当時、IT業界は露出が高く、実はほかにもいろいろな所からお誘いがありました。年間30のスカウト話があり、多いときで1日3回も別々のヘッドハンターから電話をもらいました。おかげさまで、マイクロソフト、ロータス、アシュトンテイトと、3大ソフト会社からもお声がかかりました。


http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/123ab3d768be8e19d4e6b608c9eb13c1/

2009年10月12日月曜日

37歳で外資の社長。社員は二人だけだった。

(問い)初めての社長業で、心掛けたことはありますか。 
当初は私と秘書兼経理とカスタマーサポートの3人しかおりませんでした。
売り上げがゼロでしたから、大事なのは速やかにお客様をとって売り上げにつなげることでしたね。ロイターやブルームバーグなどと同じ業態ですから、国際投資家や投資顧問会社に案内を出してセミナーをやりました。着任して3カ月目ごろに実行したのですが、すぐに野村証券さんが複数のターミナルを使う契約をしてくださいました。売り上げが伸びただけでなく、あっという間に黒字化し、3年で年間売り上げは4億円になりました。数字としては小さかったのですが、社員は10人ほどしかいませんでしたので、4億円のうち3億円は経常利益プラス当期利益という驚くべきパフォーマンスとなりました。
http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/123ab3d768be8e19d4e6b608c9eb13c1/

2009年10月11日日曜日

戦略と白兵戦

「次世代経営者育成」ということで、企業内で選抜型の研修をすると、営業畑の管理職が多くを占める。「ライン」で結果を出している中堅バリバリの人が選ばれるのは自然なことであろう。
ところがその人たちに「留意していることは」と聞くと、「客先との人間関係の構築、深掘りです」と答える人がいる。
でも、「ここから先は、それだけじゃあ困る」ということだ。
顧客への食い込みとは、戦争でいえば白兵戦の段階だ。
「これから」の皆さんは、兵をどのように展開して多くの敵との戦線を設定するのか、その兵站はどうするのか、などという文字通り「戦略的な見方、考え方」ができるようにならなければ、「次世代経営者候補」として成長して行けない。
私が口を酸っぱくして強調するところだ。変わってほしい!

2009年10月10日土曜日

ホームページを自作中です

本ブログを開始したのは2009年9月のことでした。これは、Google Bloggerを使い自分で設定して使い始めました。
ブログを自分で始められたので、味を占めてホームページも自分で作ってみようとしています。
現在ある私のホームページは5-6年前のもので、何より自分で手直しできないのがもどかしい。現在のホームページのURL:
http://www.eva.hi-ho.ne.jp/~yamadao/

Bind3というホームページ作成ソフトを買ってきました。ところがこれが面白い。これ自体がゲームソフトのように面白く、はまってしまっています。
まあ、年内に新サイトがアップできればいいかな。終わらせるのが惜しいおもしろさです。そのうち公開しますので見てください。

2009年10月9日金曜日

英語に開き直れたのは、やっと49歳の時

今週、外資のマネージャーたちに、英語の上達について話した。外資に働き、キャリア開発を志す以上、誰でも興味がある分野だ。
留学してMBAを取得し、母校サンダーバードでは短期ではあるが教鞭まで取った身である。37歳から外資の社長を務めてきた。その私が話したことは、
「49歳になるまで英語に自信が無かった」。
英語でのディスカッションは居心地が悪かったし、パーティ・トークにも積極的になれなかった。
ところが49歳で、パワーポイントを本格的に使う「スライド・プレゼンテーション」を習得し、この視覚材を使いきることを徹底的にマスターした。50代、日本で「プレゼンテーション」という雑誌が創刊された時、第3号の巻頭特集は「山田修さんのプレゼンテーション」という記事だった。

あの雑誌がその後廃刊となったのは、私を取り上げたせいだろうか。

2009年10月6日火曜日

東洋経済サイトにコラム連載開始

東洋経済のサイトに「CEOへの道」としてコラムの連載が開始された。
第1回目の副題は「転職のコンサルタントの人とは、20年間付き合いましょう」。
インタビュー形式で、始まりは
  ―22年間で社長を6回も務めていらっしゃいます。バブルの上り坂の頃から現在に至るまで、いわば激動の時代を経営者として生き抜いてこられました。まず、1987年、37歳でポント・データ・ジャパン(以下ポント・データ)の社長になった経緯を。。。
http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/123ab3d768be8e19d4e6b608c9eb13c1/

2009年10月5日月曜日

社長は社員とランチに行かない?

本日、次世代幹部育成プログラムを展開指導している会社の専務とお話した。その方が「私は代表取締役となった時から、社員と昼食に出ないことにした」とおっしゃった。
サラリーマンにとって、誘い合わせてお昼に出るのは息抜きであり、普通はコミュニケーションの場だと考えられている。
「一般社員と一線を画する時が来た、と思ったのです」とおっしゃる。「誘う時は報告を聞く時か、何か改めて通告する時だけにしました。そして私が必ず払います」と結ばれた。
「それが普通でしょう?」と聞かれて、「そんなことはありません」と私。
それを実践しているのは私くらいかと思っていたからだ。社長さんが集まるトップ・セミナーなどで、私が「三社目での社長の時代から、社員と同道してのランチ外食は一切控えるようにした」と告げると、多くの経営者の方が「何もそこまで」という反応だった。
本日は同じ経営哲学の同志を見つけた。「社長のお一人様ランチ」の哲学についてはいずれ書こう。

2009年10月4日日曜日

次世代リーダーの選抜型育成が盛んに

2000年前後を盛んになってきた「次世代リーダーの選抜型育成」。
産能大の8月調査によれば、43%の企業がそれを実施していて、「今後予定している」も含めると、回答企業の三分の二に及ぶという。
同調査によれば
「経営の力の弱さとは、言い換えれば経営者、ビジネスリーダーの弱さ」
であるという。そして
「適性のある人材を早期に発掘し、重点的な育成を行っていかなければならない」
としている。
http://www.hj.sanno.ac.jp/cgi-bin/WebObjects/107c2074456.woa/wa/read/11ef2fafb92/

2009年10月3日土曜日

カリスマ経営者、新将命(あたらしまさみ)氏を訪ねる

「伝説の外資カリスマ経営者」と評される新将命氏のご自宅を、当方も一家でお訪ねした。
新(あたらし)さん、と呼ばせていただいているように、氏は私のメンターであり経営実践の師匠でもある。日本ジョンソン&ジョンソンの他、大手外資数社で社長を務められてきて、著書は30冊近くに上る。
私との付き合いは、1994年に出版した「MBA、それからの十年」(日本実業出版社)の帯に推薦文を頂いて以来。
フィリップスではフロアを別としたが、2年ほど親しくご指導いただいた。これからもどうぞお元気で私たちの指標となっていただきたい。
http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/a4256a62e88a61ccf31158213790ace0/

2009年10月2日金曜日

ビッグホリデー岩崎社長に学ぶ

(株)ビッグホリデー岩崎安利社長と久しぶりに会食。売り上げ規模数百億円、最大規模の独立系旅行代理会社を一代で立ち上げた創業経営者だ。
私とは何と40年ものビジネスの付き合い。そう、私が20歳の時に手がけた学生スキーバス事業の、バス手配側のパートナーとなってくれて以来のお付き合いだ。岩崎社長は当時もすでに社長で、20代半ばの起業家だった。
昨年以来の海外旅行不振に歯をくいしばって頑張っておられるが、「来年は持ち直すだろう」と、生来の明るさで語っていた。感心するのは、社員を鼓舞するのに、ご自分の弱みなどもさらけ出す「自己開示」をなさっていること、オーナー社長なのに、「社員には命令でなく、お願いする、頼むからやってくれと話す」と言っておられることだ。私とはスタイルが異なるが、芯の通ったそれこそ筋金入りの創業経営者である。

2009年9月29日火曜日

CEOで学者だったころ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534025106/qid=1045816123/sr=1-3/ref=sr_1_2_3/250-0919282-3261009
旧著「華僑 最強の家族経営」(日本実業出版社)が、杉田敏明教授(甲南大学:アジア・中国企業研究)により、「華僑経営の主要著書」の一つに選ばれていることに本日気がついた。
十年ほど前に日本華僑華人学会が設立された時、私は設立発起人であり、何年か監査役を務めさせていただいた。この分野では学者の端くれとして活動していた時代を思い出した。
1997年に香港が返還された年あたりが私の「日華経営国際比較」研究のピークだったかな。
杉田教授のサイト。
http://homepage1.nifty.com/Toshiaki-SUGITA/menu-japanese.htm

2009年9月28日月曜日

コンサルタントは経営者を育てられるのか

「コンサルタントを教えるコンサルタント」と言われているそうな清水久美子氏著「プロの課題設定力」(東洋経済新報社)を読む。
課題設定力の有効性とその方法論がよくまとめられていた。しかし、思うのだが「これって結局コンサルタントのための勉強本じゃない?」ということだ。例によって問題整理のフレームワークがきれいにちりばめられてはいる。
経営者側からの戦略系コンサルに対しての最大の不満と言うのは、「それで何が残るの?」ということだ。多数のコンサルタントが動員されて、集中して社内ヒアリングが行われ、「中期経営戦略」なるものを作成し、嵐のように去っていく。
私が在任したM社では前々社長が某トップコンサル会社に払ったフィーが1億2千万円だった!そのリポートが5年後に私の社長室の隅から転がり出てきて知ったことだ。あの人たちは、企業が本当に欲している「社内経営力」はどう育ててくれるのだろう。

2009年9月27日日曜日

9社目の転職なるか、スーパービジネスウーマンAさん

旧知のAさん(女性)から転職相談を受け、案件実績で日本最大となったエグゼクティブ・サーチR社のトップ・コンサルタントに話す。「喜んで面談させていただく」とのこと。
Aさんは9社目を目指している。昔なら「ジョブ・ホッパー」として敬遠されただろうが、現代は違う。
ドラッカーが「21世紀は知的プロフェッショナルの専門職の時代となり、会社の垣根は取り払われるだろう」と喝破していることが起こっている。Aさんは若い時にTOEICでほぼ満点を取り、専門分野では在職のままとある大学院で一コマ教えてほしいと頼まれたほどのレベルだ。CFOを務めてきた各社の業界、業態も様々だ。
私たち経営の専門家にとってそんな垣根は存在しない。昨年CEOを引退した私は、結局14の会社に奉職した。私のビジネス界の先生だった故水谷栄二氏は「私の社歴数を抜くのは山田さんくらいか」と笑っていた。

2009年9月26日土曜日

中期経営計画戦略策定指導が始まる

売り上げ規模50億円、アジアで自社生産、先進諸国を販売先とする会社。このたび社長交代に伴い、新しい中期経営計画を策定することを決定。三つの事業部を個別に2時間ずつ5回にわたって指導を展開する。
年明けに事業部別の中期戦略の切り出し(言語化)を目指す。
「戦略カード」と「シナリオ・ライティング」をツールとして、大胆に戦略の「頭出し」と「シナリオ展開」を指導していく。「大きなことを考えよう」というのが今回の標語。

2009年9月20日日曜日

大分で「リーダーシップ」を講ず

大手企業の大分県支部で管理職研修があった。数十人規模の部下を持つリーダーたち、50名強が別府温泉の研修施設に泊まり込み研修。研修の締めくくりとして、日帰りで講演会を実施してきた。
「コミュニケーティング・リーダーが最強のチームを作る」というタイトル。
ボス的でなく、カリスマ的でもない、実在可能で最終果実を最大化していく現代的なリーダー像とは、を提示し、その実現のための現実的な手法を伝授する。
主催責任者の方からも強い賛同をいただいた。

2009年9月19日土曜日

27年目の勉強会、今月は「老子」を英語と漢文で

月例で続いている勉強会「九段クラブ」は何と27年目に突入した。30代の若手ビジネスパーソンで始めた会が延々と続いている。皆それぞれにキャリア開発してきたが、今日発表してくれたK会員などは、社員数千人の1部上場企業の代表取締となり、「位 人臣を極める」ところまで到達している。
本日は経営哲学としての「老子」の最後の章を、中国語原文、漢文読み下し、現代日本語訳、英語訳の4つのテキストを比較批判しながら、8人の出席者が「英語で」議論した。
私はもともと国文学古典が専攻で、その学際領域だったこともあり、知的興趣を覚えた。

2009年9月18日金曜日

還暦をテニスコートで迎える

9月18日(金)に60歳となった。11時から井の頭公園でダブルスの試合。4ゲーム先取のミックス・ダブルスを6試合行う。勝ったり負けたり。
井の頭公園は気持ちの良い秋を迎え始めた。
良い環境の地で健康に還暦を迎えられた幸せを感謝する。

2009年9月14日月曜日

戦略が出ない?せめて邪魔するな!

売上規模150億円ほどの企業で、管理職50名に「戦略論」。
正しい経営戦略が生み出す莫大な業績改善効果と、その立案実施の方法を説明。
今回強調したのは、同一企業での奉職体験が長い経営幹部に対する警告。
それは、「成功の復讐」と言ったわけで、過去に成功して幹部に上り詰めたものほど、
改革期に際して目新しい戦略を思い付きにくい傾向があるということ。
「戦略を出せなくなった幹部は、せめて部下たちが考えてきた新戦略・新しい方法を
頭ごなしに否定することのないように」と説いた。

2009年9月11日金曜日

The Road to CEO、聴衆アンケート

主催者(リクルート)より当日のアンケートが回送さる。いくつか。

・「プロフェッショナル経営者」という言葉がぴったりだと感じた。知識だけではなく、豊富な経験と実績に基づかれていて、具体的で、説得力があり、非常に参考になった。今後、組織戦略について深く伺ってみたいと思った。
・数多くの実務的・実戦的なお話を戴くことができ、大変参考になりました。 所謂、MBA経営ではなく、足が地に付いた親身な経営を実施されてきたことがよく理解でき、深く感銘いたしました。 特に、既存の幹部とのCommunicationの取り方、社員のMotivationの高め方、などは、とても興味深く伺いました。
・長年のキャリア、実績から来る強い信念を感じることができました。他の方の質問に対する実践的なアドバイスも大変参考になりましたが、私にとってはこれが今回のセミナーに参加した一番の収穫でした。

2009年9月10日木曜日

外資で営業戦略策定 個別指導

日本法人の規模は数十人。ヨーロッパ系のペット産業の会社で、マーケティング責任者と営業本部長2名を個別指導している。
今週は、3年後の実現目標を設定させ、それらの実現のための障害となるビジネス課題の確認を行ってもらった。PSTメソッド(山田オリジナル)のうち、Problem Definitionというステージの実施を行ったわけだ。
事前課題を前回置いていったのだが、熱心に準備してくれていて感心した。彼らも「個別指導による個別戦略の開発」という指導アプローチの効果を実感しているので、とても参加意欲が高い。
次は今回置いてきた宿題により、いよいよStrategy Creationのステージに入る。確かな成果物の出現の予感がする。

2009年9月9日水曜日

次世代経営チーム指導研修 佳境

「経営幹部を個別指導をする」を「売り」としているコースが展開している。売り上げ規模40億円で創業40年。再来年に社長交代が計画され、次期社長が指名された。このタイミングで、彼と彼を支える中堅部課長計8名を指導してほしいという依頼。
7月より開始して今週は第3回目(月次)。7月は集合研修して私の「戦略論」と「オリエンテーション」を実施して、その後は一人の参加者を個別に一回1.5時間面談指導する。
幹部を8人も教えると、その会社全体の問題も浮き彫りにされ、次期社長に月ごとに問題提起してあげている。ついでに解決策のオプションも教えてあげている。コンサルティングではないのだが、実質的には追加無料サービスのようなもので、どこでも大変感謝される。
なにしろこちらは会社経営6社20年なので、いろいろな問題が見え、「こうすれば」ということがすぐ出てくる。分析を山ほどおこない、数千万円のフィーを取る戦略系コンサルの仕事を「ついでに」やってあげてしまっているわけだ。

2009年9月8日火曜日

The Road to CEOに出演

The Road to CEO(「社長への道程」と訳すか)というトークショーに出演した(8・27)。
http://www.recruit-ex.co.jp/businessleader/seminar/roadtoceo/info/00034/
ステージにリクルートエグゼクティブ社(主催社、エグゼ専門のトップ・ヘッドハンター)と東洋経済新報社田北編集部長が私を取り囲み、私を質問攻めにする。1時間たつと、フロアからの質問に移行し、これがまた1時間ほど続く、という趣向である。
「トップを目指しての転職文化の創出」というのがリクルートエグゼ社の狙いだ。34回目の月例となるこのイベントの出演社長の要件は、だから「転職して社長になった人」ということだそうで、この要件では日本中で私が最適格者であることはまちがいない。
聴衆の数は50名に限られ、濃い質疑が交わされた。社長をゴールとしてのキャリア開発を考えている30代、40代の参加者と、私の著書や経歴に触発された40代、50代の「すでにエグゼクティブ」という二つのグループが参加していた。
このやりとりは9月中に東洋経済のサイトにアップされるそうで、楽しみにしている。