2013年12月28日土曜日

ファーディナンド・マウザー先生のことなど(5)

ミードウェストべーコ社の社長ポジションを仲介してくれたヘッドハンターには、正式に学習院大学の教務課に問い合わせて貰った。

私は、同窓会に電話をして、
「なぜ私が修士の卒業生の欄に載っていなかったのか」
と、詰問した。すると、
「学習院大学の学部を卒業して進学して来た院生は、学部の卒業名簿に収載するので、院の卒業名簿には載せない編集方針だ」
と言うではないか。私だけではない、というのだ。

私はこの時は大いに怒った。
2月ほど経って、同窓会から連絡を貰い、
「来年度の発行分から、方針を変換して学部からの進学者も収載します、ご迷惑をおかけしました」

マウザー先生の記事から色々なことを思い出した。

(この項 終わり)

2013年12月27日金曜日

ファーディナンド・マウザー先生のことなど(4)

ミードウェストべーコ社の日本法人の社長に着任した時のことだ。

私の新任を快く思わなかった幹部が、私を学歴詐称だと本社に訴え出た。1つは例によってサンダーバードを卒業していない(1年で卒業できるはずがない)というのと、学習院大学の修士卒についての指摘だ。

「学習院大学院の2年目と就業経歴が重なっている。卒業ではなく、中退に違いない」

というのである。

私は修士の1年目に全ての単位を修了して、2年目は一切クラスを履修せず、就職してしまった。働きながら修士論文を提出して卒業した。卒業式にも行かなかったので、同期の学友は皆私が中退したものと思っただろう。

しかし、問題は学習院大の卒業生名簿に、修士の所に私の名前が無かったことだ、、、幹部の讒言を受けたヘッドハンターがそれを見つけた。

(この項 もう1回だけ)

2013年12月25日水曜日

ファーディナンド・マウザー先生のことなど(3)

サンダーバードという経営大学院に留学、卒業した。

ある方があちらのMBAスクールをトピックとしたブログを書いておられた。そこに親切なことに
「山田修氏はサンダーバードでMBAを取得したのではない」
と書いてくれたことがあった。

その記事を見かけたので、その方のメール(公開されていた)に、
「山田修です、私のことを取り上げてくれてありがとうございます。私のMBA学位記をFAXしたいので、FAX番号を教えてください」
とした。1時間も経たないうちに、その記事は訂正された。

サンダーバード卒業に3学期(1年)しか掛けなかったので、そんな誤解を受けることがある。私は日本同窓会の会長を結構長いことやっていた位なのだけど。

しかし、「学歴詐称」も転職の際に持ち出されると深刻だ。そんなことがあった、、、、

(この項 続く)

2013年12月23日月曜日

ファーディナンド・マウザー先生のことなど(2)

マウザー先生のお写真など、ネットで探しても見つからない。もうお亡くなりになったのか。

今世紀に入って、私が著述活動を活発にした頃、突然メールをもらった(私のメール・アドレスは公開してある)。

「貴氏の略歴に青山学院大学社会人経営大学院とあるが、それはxx年の設立である。貴氏が通学したとしている年には存在していなかった。だから公表している経歴は訂正して欲しい」
在学生、とある。元気な方だったが事情を説明した。

それ以来面倒くさいので、青学大学院中退はあまり名乗らないことにしている。中退だし(私のせいではないが)、、
実はこういう話しはまだあって、、、

(この項 続く)

2013年12月22日日曜日

ファーディナンド・マウザー先生のことなど(1)

フィリップ・コトラーが本日の日経朝刊「私の履歴書」に
「日本への興味を深めるきっかけとなったのがマウザーだ」
と書いている。思いがけないお名前をマーケティングのグルの回想記に見つけて驚いた。

マウザー先生は日本に70年代に移住して、マーケティングの教鞭を取っておられた。私は1980年だったか、青山学院大学院で先生のクラスを受講した。私にとって初めての本格的なマーケティングのコースだった。

青学大学院のそのコースは今で言う社会人経営大学院の走りも走り、ハワイ大学MBAコースと提携して、原則あちらの教授が学期ごとに来日して夕方と土曜日にクラスが開講されるというものだった。もちろん英語だけでの講義である。マウザー教授は既に居住者だったが、このコースに担ぎ出されたのだろう。

この意欲的でユニークなコースは、それを推進なさっていた学部長の急逝で閉じられ、私はサンダーバードへの留学へと歩を転じたのだ。青学大学院ではだから3科目しか取れなかったので、通常自分の略歴には書かないか、書くときは「中退」と明記している。

このコースについては、私にとって後日談があって、、、

(この項 続く)
書店で電子書籍販売へ

『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』井上和幸 書評190(2)

「捨てるべき習慣」(第3章)で流れているのは、優先順位、そして効率主義だ。つまり賢く戦え、ということだろう。

「自分という入れ物には限りがある」だから「とりあえずで突っ走るな」とか、「完璧メールを目指すな」などのアドバイスに繋がっている。

一方で自ら選択したものには拘ってやり抜く。合目的的にエネルギーを使うことが肝要。単に頑張ったり、無目的に異業種交流会に出たりなどの自己満足的な動きは結果をもたらさない。現在の仕事に集中し、結果を出すことが次の展開に繋がる。

そうだ、そんな社員なら私も残って欲しいし、さらなる活躍の場を与えるだろう。有益な方策が示されている書だ。

(この項 終わり)

2013年12月21日土曜日

『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』井上和幸 書評190(1)

遊タイム出版、新刊。

著者が今年に入り著した3冊目の書。精力的に見識を発表し続けている。帯に「7千人以上のエグゼクティブと面談してきたヘッドハンターが教える」とあるように、ビジネスパーソンの観察実績では稀有な存在である。

その観察実績から織り出されるビジネス訓だから納得感がある。

本書は、「求められる人」「捨てられる人」そして「ヘッドハンターからの視点」という構成だが、私が興味を覚えたのはその後の「捨てるべき習慣」という章だ。いわば「Don't」という項目が並べられている。

例えば、、

(この項 続く)高梨 Wカップスキー女子ジャンプ 開幕2連勝

2013年12月19日木曜日

エニグモ 須田将啓社長は元気

バイマを展開しているエニグモ社須田将啓社長と久しぶりに面会。

つい最近、南極でのトライアスロン・レースに参加してきたという話し!
「天候が荒れて帰れなくなり、3週間かかってしまいました」
と。

それって、エンデュアランス号の遭難、全員無事帰還みたいな凄い話しだろう?昨年はサハラ230km(!)ウルトラ・マラソンを走破してきたし、君って何て男なんだ。

経営者ブートキャンプの第8期(現在)に参加している社長さんの一人を第1期の輝くOBである須田さんに紹介。相性というか、マッチングがあると思ったので。何かコラボが起きるといいのだけど。

都知事選、橋本聖子氏は

2013年12月18日水曜日

「訴える」というのは脅迫なんだって

師走とは良く言ったものだ。新しい本を出す約束を出版社と交わし、執筆の合間に地方出張を含め経営指導に飛び回っている。

経営者ブートキャンプの今年最後の講義もあった。この頃は、在校生とOBの経営者同士を紹介して上げたりしている。私の師、水谷栄二先生もよく紹介の労を取っていたことを思い出すし、この年代になるとそういうことをして上げようという気持がよく理解できるようになった。

そんな忙しいところに、昨日のブログ記事に書いた内容証明が来た。私の方は私の方で、告訴状を出したのがこの一月で2件有る。弁護士の先生に言わせると、
「訴えるぞ、告訴するぞ」
と相手方に告げることはそれ自体が脅迫となる恐れがあるとのこと。相手にも公にも出来ないのが残念。早くお縄になれ!

猪瀬氏、19日に辞職表明

2013年12月17日火曜日

プリヴェ企業再生グループに関するブログ記事を削除

2012年7月19日付け下記ブログを本日削除した。
 
当該会社より削除要請があったのを検討した。
 
言論が法的に許される3条件がある。

1.公共性がある。
2.公益目的である。
3.記載内容が真実である。
 
当該会社が、拙記事アップ後に上場を廃止した。これにより、上記条件のうち、1の要素が確かに少なくなったと私も判断したための今回の削除である。
 
先方からの要請書によれば、当該会社名あるいは社長名で検索すると、削除した私のブログ記事が下手をするとグーグルで一番で検索されるという。1年半前に書いた記事だけど、、、

2013年12月14日土曜日

『MBA社長の実践「社会人勉強心得帖』山田修 書評189

プレジデント社、2003年刊、拙著。本日の経営者ブートキャンプで、課題図書とした。

もう絶版になったので、アマゾンなどで中古本として出品されていたのを買い集めて貰い、クラスで配布した。

すると、ある参加者の社長さんが、
「あっ、サインがある!」
と声を上げた。

見ると、タイトルページに確かに私のサインと宛書きがあった。
高橋さん、高橋さん、う、売ってしまったんですね?

発刊即アマゾンベストセラー総合1位達成(2位は『バカの壁』)。
スクーリングの快楽とキャリア開発を語った。

2013年12月11日水曜日

『ハイパワー・マーケティング』ジェイ・エイブラハム 書評188

インデックス・コミュニケーションズ、2005年刊。

書名にふさわしく、この本自体のマーケティングに力を入れた本だ。読みやすく、安っぽい。表面を糊塗してトピックとしてはタイムリーなものを並べている。

時流に走っているので、執筆当時書き込んだダイレクトメールによる販促など幾つかの章は、あっという間に時流遅れとなってしまった。

2013年に至って12刷りに至っているのは、表紙扉に動員したS.コブイ-やK.ブランチャードの推薦の辞なども効いているのだろう。今の時代ではマーケティング技法の分野では他に読むべき本の方が多くなってしまっている。

2013年12月8日日曜日

国際経営戦略研究学会 研究部会

製品サービス開発戦略研究会が青山学院大学であり、出席。


報告者 中島章子(駒澤大学大学院博士後期課程)
報告テーマ 「小規模ファミリービジネスにおける事業承継-後継経営者による、製品開発力育成のための環境形成-」

小一時間ほどの詳細な発表の後、コーディネーターの吉田孟史青学教授が私を指名して最初のコメントを求めた。

学会での発言にはずいぶん長い間慣れずに緊張したのだけど、7月に自分が発表してからようやく場慣れしたというか、溶け込んできた感覚を持てるようになった。
結構自然なやりとりが出来て議論が行き交った。私なりの「自然なやりとり」というのは、他者にとってはずいぶん突っ込まれると感じるかと。それが私の学部学生から出来ていたスタイルである。

江田氏 みんなの党を離党

2013年12月7日土曜日

ネルソン・マンデラ死す アフリカのラスト・エンプラ-


『ネルソン・マンデラ私自身との対話』(明石書店、2012年刊)が出たときに、拙ブログで書評を書いた。当ブログでの書評ではビジネス書経営書を紹介することを原則としているが、例外としたのはもちろんとても強い印象を持ったからだ。

http://yamadaosamu.blogspot.jp/2012/07/blog-post_02.html

本書を読むと、マンデラがもの凄い教養人だということがよく分かる。そのレベルは、彼の意志と同じくらい高く強い。それから、英語でborn-king(生まれながら王様のような資質のヒト)という表現がある。マンデラの場合、南アフリカの王族の出自で、ご本人が王様だった。

彼の大統領就任は、だから南アフリカの「大政奉還」の面があると知ると理解しやすい。同時代に見た大偉人が逝ってしまった。
合掌。

マンデラ氏追悼式 弔問外交

『不格好経営』南場智子 書評187(3)

特定秘密保護法が成立

著者の南場氏はマッキンゼーのコンサルから実業へ転身されたわけだ。最も著名なコンサルタント会社上がりの経営者が
「コンサルと経営現場とは全く違う」
としみじみ述懐している。

私は経営の現場から経営コンサルを現在生業としている、逆の道を辿った。私から言わせれば
「何を今更」
となるが、南場氏は正直で好感が持てる。

いろいろ謙遜に満ち満ちた書だが、それにだまされてはいけない。10年としないで1千億企業を立ち上げた偉大な創業経営者だ。刮目して読んでいい本だ。目をこすりながら。

(この項 終わり)

2013年12月5日木曜日

『不格好経営』南場智子 書評187(2)

おもしろいので、お薦めできる本ではあるが、きっと大方の読者には「得るところ」というのはあまりないのではないか。

というのはDeNA社が創業から年商1千億円を超えてくるまでの過程が特異すぎて、一般化しづらいケースである。また著者が偽悪的のように失敗談や自虐的なネタの披露(つまり「不格好」を強調した「下手うま文章」)を重ねているので、事実からの理論出し(これが帰納となる)を得にくい。

帰納がなければ演繹も発動できない。つまり応用できない、使えない、ということになる。感心しておもしろがるだけである。

ということで私が興味を覚えたのは、、、

(この項 続く) 年末年始旅行客最大

2013年12月4日水曜日

『不格好経営』南場智子 書評187(1)

真央、トリプルアクセス3度挑戦へ!

日本経済新聞出版社、2013年刊。今年のビジネス書ベストセラー。著者はマッキンゼーのコンサルタントだったが、DeNA創業社長となった。

創業から大発展までの興味深いエピソードがたくさん書かれ、面白く読める。

「本書は一字一句自分で綴ったものだ」
と、まえがきにある。経営者の本によくあるライターさんによる聞き書きではない、ということだ。それにしては読ませる。正調の文章うまさではない、「下手うま」の技法がこらされていることにきっと普通の読者は気が付かないだろう。

おもしろいのだが、経営やビジネスについて教訓を得られるかとというと、、、

(この項 続く)

2013年12月3日火曜日

東京商工会議所セミナー 戦略講座

中国防空識別圏 黙認せず

東京商工会議所本部で「実践型経営戦略講座」1日セミナー。

同所での同テーマのセミナーは5年目に入ったとご挨拶を頂く。
「また来年もこの時期に」
とも。

年内の公開セミナーはこれで終わり。12月は指導先企業をまわる。これはこれで詰まっているが、いずれも業績が上を向いている。皆さんに良い年で終わって貰いたい。私もあと一息。

2013年12月2日月曜日

三鷹のテニススクールを辞めたわけ(4)

就活スタート

Fテニススクールと仮名にしておく。受講チケット料金の返戻請求を出して数日後、スクールのスタッフから連絡が来た。書留で送付したのは経営者であるF校長にだったけれど-そしてそもそもそのF校長がレッスンにno showだったのだが。

また出てこない、と思った。
「残った分だけのチケット代金は返します」
それに対して私が再度抗議したら、
「それでは全額」
と。

F校長はサイトなどによると、何と20以上ものテニススクールを運営受託している、立派な実業家らしい。一方私は経営者を指導している。校長の仕事をサービス産業会社の経営者としてみると、助言して上げたいことがたくさん見えた事件だった。

チケット制の消費活動について問題を提起できる、公的利益にかなう事案だと思い、紹介した。テニススクールよ、お前もか。

(この項 終わり)

2013年12月1日日曜日

三鷹のテニススクールを辞めたわけ(3)

 パブに墜落したのは警察ヘリ

消費者センターの相談員の方によると、チケット制の受講料方式は、相談が多くーつまり問題も多い販売方法だそうだ。

よく知られているのは、数年前に倒産した大手英会話学校。受講チケットを大量に売り出したが、予約を取るのが難しく、実際には生徒は消化できなかった。

「エステの多数回高額チケットも同様な相談が来ます」
と。
「しかし、このFテニススクールの場合は、さらに問題とされる可能性があります。それは、これは明らかな『受講拒否』少なくとも『受講制限』だからです」
契約破棄を通告し、受講料の返還を求めて良いケースだという。でも
「まず山田さんが返戻請求をされ、それが拒否されたというステップで当センターが指導あるいは関与します」

というので、私はその日のうちに書留でFテニススクール(仮名)に返戻請求をした。すると、、、

(この項 後1回)