限界を見せていた前澤革新経営
ヤフーがZOZOに対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、前澤氏が保有株を売却すると発表したのが9月12日のことだった。発表会見にはサプライズで孫氏も登場し、大きな話題となった。前澤氏が孫氏にZOZOの将来を相談したことから、「瓢箪から駒」が出るようにヤフーがZOZOを引き受ける方向に舵が取られたという。
2人とも創業オーナー経営者なので、決断がいつも早い。孫氏は10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンドの第2号の設立や(5月に発表)、ZOZOへの4000億円投資などを即断できる、今や世界でも屈指の投資家の面目を躍如させたといえる。
前澤氏はZOZOの株式の36.76%を持つ筆頭株主で、今回のTOBでその大半をヤフーに売却し、売却額は2500億円近くに上るといわれる。前澤氏はTOB発表日の9月12日付けでZOZOの社長を退任した。
ZOZOという大成功したファッションECサイトを立ち上げた前澤氏だったが、
(この項 続く)
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