次期社長は真のリーダーシップを
西川氏の辞任を受けて、日産では指名委員会が後任の選定に入っているという。10月には決定する意向で、すでに100名程度のロング・リストから10名程度のショート・リストに絞り込み、候補者のなかには日産の関係者も含まれるという。どんな後継経営者が登場するのか見当もつかないし、大いに興味がある。当然ながら、ゴーン氏や西川氏を反面教師として選考していることだろう。
トップ経営者としてのリーダーシップがある人なら、日本人に限る必要はない。ルノー側から来てもいいではないか。現にゴーン氏も当初は立派に再生経営者の責を果たし、カリスマ経営者として名声をほしいままにしていた。
シャープが経営問題により台湾・鴻海精密工業(鴻海)に実質吸収され、戴正呉氏が会長兼社長として送り込まれてきたとき、いったいどうなることかと日本人は皆心配していたが、戴氏は劇的にシャープを再生させてしまった。
日産は現在、不調に沈んでいる状況だ。こんな状況の会社をV字再生させるには、従来のやり方を繰り返す「経験再生の方策」をとりがちな日本人よりも、ゴーン氏や戴氏のように、しがらみのない新しい経営手法を導入できる外国人のほうがいいかもしれない。
日産の指名委員会が素晴らしいプロ経営者を招聘することを大いに期待したい。
(この項 終わり)
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