2019年9月10日火曜日

ある日「民事訴訟の最終通告書」が我が家に…特殊詐欺寸前で被害を回避できた顛末(6)

しかし、一般論で言うと、今回のようなハガキによる騙し通達が来ても、無視してこちらから連絡しない限り問題はないという。犯人はなんらかの方法で手に入れた名簿をもとに大量のハガキを送っているので、返信しない限りそれ以上の行動を起こすことはないという。当家の場合、反応して連絡してしまったため、この後いくつかの架空請求や騙しのハガキなどが届くことになってしまうそうだ。

オレオレ詐欺の手口が複雑巧妙化



 特殊詐欺のなかで最初に有名になったのが「オレオレ詐欺」だった。今回当家を襲ったのは、特殊詐欺8分類のなかで「その他の特殊詐欺」に分類される、比較的新手の詐欺だ。裁判所を名乗る偽ハガキを大量にばらまき、問い合わせなどでかかってきた電話に対して、「訴訟通知センター」職員なるものが対応し、ほかに弁護士役などが登場して、狼狽した被害者から金を振り込ませるのが手口である。いろいろと情報を調べてみると、こうした詐欺には次のような特徴があるようだ。

・犯人にとっても通報されるリスクが大きいため、実際に犯人が家に押しかけてくる可能性は低い。

・基本的な対策は「無視」。しつこく連絡が来る場合は警察に通報する。

・同居している家族がいる場合は、家族にも事情を説明して、怪しい請求には一人で対応しないように注意しておく。

・本物の裁判所からの書状であれば、書留で送られてくる。ハガキによる通知は偽のものである。

「オレオレ詐欺」の通称で知られる「振り込め詐欺」、今回拙宅を襲った「その他の特殊詐欺」などを含む「特殊詐欺」は、全体としては1万6496件(2018年)と前年から微減している。しかし同年の被害額はまだ364億円もあったという(警察庁の統計による)。

 当家のケースが読者の参考となり、他山の石としていただきたい。

(この項 終わり)

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