前会長だったゴーン氏が金融商品取引法違反で逮捕されたのが2018年11月。西川氏はすでに17年4月から代表取締役社長兼CEOに就いていたが、実質的な立場としてはCOO(最高執行責任者)であり、ゴーン氏が真の経営トップとして君臨していた。
ゴーン氏の突然の逮捕劇で西川氏が急遽、経営トップの立場に立たされたわけだが、「思いがけず」という表現は当たらない。というのは、ゴーン氏を告発、放逐するのに大きな役割を果たしていたからである。
ところが、西川氏のCEOとしての立場はわずか2年半で終息することになった。今回、西川氏を退任に追い込んだのが、9月4日の監査委員会で報告されたゴーン氏らの問題に関する内部報告書とされる。西川氏自身も自らの報酬を不適切な手法でかさ上げした問題が指摘された。
(この項 続く)
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