2019年9月16日月曜日

日産、西川社長解任は当然…不正に報酬水増しの一方、社員1万人削減&利益99%減(5)

利益の推移はもっと悲惨だ。営業利益は16億円で、同98.5%減となった。前年同期に1091億円あった利益を、西川経営によってすべて失ってしまったということだ。当期利益も同94.5%減と悲惨なものだった。

 9月9日に日産は、「ゴーン被告によって不当に支出された金額は総額約350億円。これに対して賠償の訴訟を起こす」と、発表した。この数字を皮肉に読むと、次に解釈できる。

「ゴーン被告に350億円持っていかれても、彼がそのまま経営を続けていれば1000億円強という利益が19年度第1四半期にあったかもしれない」

 西川氏の経営によって日産が失った利益の規模は、これほどにも大きいのだ。「経営者は結果がすべて」という言葉が正しいとすれば、西川経営の通信簿は赤点だけが目立つ。

人員削減をして自分は……



 ゴーン氏が去り、西川氏が真に総帥権を持つようになってからのこの1年、日本を代表してきた名門企業に、大きな良いニュースは聞こえてこなかった。売上は2桁以上の減収で、車種別の売上順位は下がるばかりで、話題をさらった新車の発表も記憶にない。新技術の開発や新しい製造拠点の開設、新ビジネスモデルの話題もあっただろうか。

(この項 続く)

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