2015年4月11日土曜日

危機マック、打開策はFCによるマック“逆”買収である(3)

そして、苦しいのはマクドナルドよりもFC加盟店である。同社の約3000店舗のうち2000店舗以上がFCとされる。オーナー1社で10店平均、年商20億円程度とみられるが、中には北陸中心に128店を展開するクォリティフーズのように100店以上を抱えるオーナーも散見される(『苦しむ外食産業』<週刊東洋経済eビジネス新書No.102より>)。

 年商が20億円、あるいは200億円規模の企業で月間売り上げが4割近く減ってしまったら、一体どうすればよいのか。

●FCがマクドナルドを買収という妙手


「窮鼠猫を噛む」ではないが、大手FCがマクドナルドを買収するのが奇手妙手ではないかと思う。もし筆者が企業再生投資ファンドのマネージャーだったら、大手FCオーナーに「合弁会社をつくってマクドナルドを買収しよう」と提案する。

 交渉先は日本のマクドナルドではない、米マクドナルドだ。なぜなら米マクドナルドも苦しいのだ。米マクドナルドが3月9日発表した2月の世界既存店売上高は、前年同月比で1.7%減少。消費者の健康志向を受けて、他のフード・チェーンに客を奪われているのだ。スティーブ・イースターブルック氏は3月1日付で米マクドナルドCEOに就任して、ただちに「戦略上の優先事項を白紙にする、差し迫った必要性がある」と危機感を示した。

(この項 続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿