その基本報酬が約5~6%下がるという発表で、休業を決めた事業所もすでに出てきた。定員が10人以下のデイケア施設「小規模デイ」では、年間240万円ほどの減益という試算もある(3月2日付介護職向けウェブマガジン「けあZine」記事『介護報酬改定を受けて小規模デイ経営者が思うこと』より)。
●介護事業にプロ経営者
しかし、そんな介護事業者にとっては逆風の中で「当所は価格改定などせず、戦略対応で乗り切っていく」という経営者がいる。とびっきりホールディングス(HD)代表取締役の松田淳氏だ。小規模事業者が多いデイケア施設で同社もその例外ではないが、とびっきりHDの特徴は、自社をベンチャー企業として明確に捉え、プロの経営者がその事業を発足させた点だ。
松田氏は以前、大手銀行の行員だった。企業再生ファンドに転職して、さらにターンアラウンドマネジャーとして独立。とあるメーカーの再生に成功して、自分もエグジットしていた。「次は起業を」と考え、09年に筆者が主宰する「経営者ブートキャンプ」で半年間学ぶ間にデイケア事業の起業戦略計画を練り上げた。(この項 続く)
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