業績回復も好調だ。14年3月期に3期ぶりに最終黒字に転換し、直近の14年度の通期業績見通しでは売上高は7兆7500億円と据え置いたものの、営業利益は3100億円から3500億円(利益率4.5%)に、当期純利益は1400億円から1750億円になると上方修正した。15年度の達成を目標にしていた中期経営計画を1年前倒して達成できる見通しとなり、津賀氏の鮮やかな手腕が際立っている。
津賀氏が就任してまもなく、自ら「パナソニックは負け組だ」と公言したことも、今となっては社内へ向けての危機意識の喚起だったということだろう。パナソニックという大企業の舵取り、それもプロパーのたたき上げの経営者による浮上策を今後も見守っていきたい。
(この項 終わり)
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