イースターブルック氏の経営手腕は、市場から評価されている。何より、米国での第3四半期(7-9月期)の売り上げが、四半期ベースでは1年ぶりに上向いた。世界ベースでも同期間で対前年比4.0%の伸張を果たした。日本マクドナルドHDの株放出のニュースを受けたこともあり、米本社の株価は118.80ドル(12月23日終値)と年初来高値で今年を終えそうだ。
企業がターンアラウンド・フェーズにある時は、イースターブルック氏のように新経営者のほうがふさわしい。そして、何より危機感を持っていなければならない。その危機感によってこそ、思いついた大胆な戦略に断固として着手することができる。そして大胆な戦略とは、メリハリを利かせた選択ということにほかならない。
日本マクドナルドHDの株式譲渡は1000億円規模のディールだといわれている。イースターブルック氏はこのキャッシュを前述4種市場のうち「高成長が期待できる市場」に投入しようとしていることは間違いない。市場の期待もそこにある。
(この項 続く)
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