国外に目を転じると、排ガス規制で悪質なデータ隠蔽行為が発覚した独VWには、米当局から2兆円以上の制裁金を課せられる可能性があると報道されている。
VWのディーゼル車は世界で1100万台以上も販売され、今回の事態でEUだけでも800万台がリコールされるとされる。さらに、購入したオーナーからの提訴、あるいは規制逃れにより環境汚染を引き起こしたことなどに関する提訴が多数予想される。
09年にアメリカで発生した「意図せぬ急加速問題」でトヨタ自動車は、14年に米司法省へ12億ドル(当時約1200億円)の和解金を支払った。これは、トヨタの問題が悪意や意図的でなかったからそれで済んだのである。VWの場合は、その意図性からの反社会性が強く糾弾され、この世界最大の自動車メーカーの倒産の事態まで懸念されている。
(この項 続く)
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