2015年11月30日月曜日

父娘戦争に勝利した大塚久美子社長の正念場(2)

とはいえ、高級路線でないとすれば大塚家具はどこを目指していくのか。手の届く中級家具を揃える、というポジショニングで活路が見いだせるのだろうか。

経営学者マイケル・ポーターの三大戦略でいうと、「コスト・リーダーシップ戦略点」に位置するニトリとイケアは成功している。一方、「差別化戦略点」に位置取りしたのが高級路線のカッシーナだ。これも成功している。ただし、対象が富裕層となるので店舗数は4つと限定的に展開している。

 ポーターの三大戦略の3つ目は、「どちらかに特化せよ」というものなので、中級路線というのはまずいよ、ということになる。島忠がこの路線と考えることができるし、2015年8月期の「家具・ホームファッション」セグメントの年商が464億円と、ほぼ大塚家具と同規模だ。セグメント別の利益額を同社は公表していないが、年商額では7%近く前年から落としている。

(この項 続く)

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