あ人の遺伝子情報に関する新しいビジネスがすでに始まっている。肌老化遺伝子検査ではドクターシーラボ、DHC、フラコラ、H&BPなどだ。病気にかかるリスクや体質、性格などを知ることができるとする遺伝子検査ではジーンクエスト、ディー・エヌ・エー、グーグル、ヤフー、ファンケルなどが参入している。検査料は1~5万円台と各社で異なる。
これらの遺伝子関連ビジネスは、これまで行われてきた基礎研究での知見を基に広がりつつある新たな分野である。この基礎研究分野の発展は、さまざまな先端技術を持つ企業の貢献なくしては語れないが、現在注目を集めているのがフリューダイムという会社だ。遺伝子を分析する機器のメーカーである。
私は10月に米サンフランシスコ郊外にある同社を訪問して、ガイウス・ウォーシントンCEO(最高経営責任者)と話す機会を得た。DNAを高精度かつ効果的に分析するには、組織標本を単細胞化した上で解析するというステップがある。同社がこの分野でデファクト・スタンダードだという。
「現在、シングル・セル(単一細胞)レベルでの遺伝子解析を行う機器やシステムを提供する企業としては、当社に競合はありません。単一細胞ごとでの分析は、例えばがんの発症メカニズムの解析や悪性診断などではとても有効な方法となります」(ウォーシントンCEO)
(この項 続く)
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