2014年10月25日土曜日

ユーシン社長公募 なぜ失敗? (4)




「今更何を」
というのが筆者の感想だが、その厳選採用されたY氏についてはこう述べている。

「Y君はウソをつかないし、人格的には本当にいい男だったが、商売には向いていなかった。立派な人間でも、経営に向かないことはある。(略)当時、『Y君のほかに社長候補はいない』と話していた。(2011年秋に)メキシコの新工場の建設担当として現地に行ってもらおうと考えていたが実現せず、結局、Y君はほかの会社へ行ってしまった。僕の中ではメキシコ行きがなくなった時点で、もう社長にするのは難しいという気持ちがあった」(同)

 筆者もかつて「雇われ社長」の経験を数多くしているため痛感するのだが、Y氏の立場からすれば、このような気まぐれな雇用主と遭遇してしまったのは不幸なこととしかいいようがない。自分のキャリアというのはそれぞれ一生に一回しかないのだ。「リスクを取る」のが自分だとしても、その席を追われてからもこんな具合に雇用主に論評されるのは堪えられないことだろう。

(この項 続く)



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