ソニーのストリンガー社長が交代する。2,900億円という空前の赤字による。この10年間ほどソニーの業績は坂道を転げ落ち続けてきた。ストリンガー社長の前任者は?ということで出井氏の著書を開いてみた。
日本の再生、再成長について種々の視点を提案し、転換への方策を啓蒙している。発信力と切り口に長けているところから、著者は評論家としてはよいのかもしれない。しかし、ご当人の現役時代のことがあるので私には素直に読みにくい。あのソニーをこんなにしてしまった、ルーツ経営者としてストリンガーより罪は重いだろう。
「デジタル・ドリームキッズ」なる斬新な標語をひっさげて登場した、このスター経営者がCEOだった時代を通じて、売上げ、利益、株価、ソニーらしい大型新製品の欠如など、企業価値は大きく棄損した。
「あの人が言っていることでしょう?」 幻冬舎新書、2009年刊。
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