2014年12月9日火曜日

燃料電池車で脚光浴びる岩谷産業とは?水素ステ設置の卓越戦略、石油元売りが陥った罠(2)

11月に入って同社は追い打ちを掛けるように、15年開設当初から「イワタニ水素ステーションにおける水素価格を1100円/kgに設定する」と発表した。

「この価格は、資源エネルギー庁ロードマップに掲げられている『2020年にはハイブリッド車の燃料代と同等以下を実現する』という目標を、5年前倒しして販売当初より実現したものです。FCV【編註:燃料電池車】の本格普及に向けて水素供給インフラの整備を進める当社は、そのような市場からの強いご期待にお応えすべく今回の価格設定に至りました」(11月14日付同社プレスリリースより)

●イノベーションのジレンマ
 戦略的に見ると、同社の今回の決定は非常に見事だといえる。

(この項 続く)

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