2014年12月8日月曜日

燃料電池車で脚光浴びる岩谷産業とは?水素ステ設置の卓越戦略、石油元売りが陥った罠(1)

岩谷産業(本社、大阪・東京)は年商5000億円規模の割には知名度が低く地味な企業だが、それは取扱商品の構成によるところが大きい。同社の主力事業はLPガスやカセットこんろを中心としたエネルギー事業、水素をはじめとする産業ガス事業である。そんな同社の名前が、今後急速に消費者の間で知れ渡ることになるかもしれない。

10月、同社は 2015年度までに東京、名古屋、大阪、福岡 の4大都市圏を中心に、20カ所に商用水素ステーションを設置 すると発表。現在主流のガソリン車の次にくる駆動エネルギーとしては、電気自動車と水素自動車がすでに実用段階に入ってきている。普及の課題は、燃料を補給するスタンドの数が少ない点だ。多数のスタンドを新規に開設するというのは社会的インフラ整備レベルの問題であり、行政の補助はもとより巨額な設備投資を必要とする事業となる。

(この項 続く)

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