2014年12月23日火曜日

キリン、暗黒の5年間、組織改革失敗で意思決定遅延(1)

12月22日、キリンホールディングス(HD)は社長交代を発表した。2015年3月末の株主総会で、三宅占二現社長が退任して代表権のない会長に退き、磯崎功典氏が新社長に就任する。磯崎氏は中間持ち株会社・キリンと事業会社キリンビールの社長を務めている。

 三宅氏が社長に就任したのは10年2月のこと。サントリーHDとの経営統合を進めていた加藤壹康(かずやす)社長が統合破談を受けて辞任したため、緊急登板だった。破談の最大の理由が、両者の持ち株比率だった。キリンHDは両社の事業規模などを根拠に当初キリンHD対サントリーHD=1対0.5を提案。その後の交渉で1対0.75までサントリーHD側の比率が引き上げられたが、結局合意に至らなかった。それから5年弱、両社の飲料業界における勢力図は大きく変わってしまった。

三宅社長時代の5年間、それはキリンHDにとっては暗転の時代だった。

(この項 続く)

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