2014年9月29日月曜日

『結果を出すリーダーはみな非情である』(冨山 和彦) 書評208(4)


本書を読んで冨山氏は大したものだと思った。経営者が著した経営書、ビジネス書の類を私は近年多数読んで来たが、傑出しているお一人だ。

経営に対する造詣が、経営者に対する識見が、そして経営セオリーについての学識のレベルが高い。多くの経営者が、自社での成功体験を1つだけ振り返り、分析に智恵を振り絞っているのとは、アプローチが違う。

企業再生の責任者として当代随一の実事例を踏んできたこと、東大・弁護士・スタンフォードMBAという傑出した学歴が示す知的水準などが、この著者を優れた経営論者として涵養したのだろう。本書はとても参考になり、推薦できる良書である。

(この項 終わり)

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