撮影=吉田尚弘 |
●他人事のような発言
14年3月14日の記者会見で野依氏は、「今回のように未熟な研究者が膨大なデータを集積し、ずさんに無責任に扱ってきたことはあってはならない。徹底的に教育し直さないといけない。こういうことが出たのは氷山の一角かもしれない」などと、他人事のようなコメントを述べている。「理研には同様の問題が、まだたくさんあるということなのか。であれば、最高責任者である野依氏は何をすべきなのか」というのが筆者の感想だった。
また、野依氏は笹井氏についても「シニアになればなるほど故意であってもなくても、起こした問題への責任は大きい」と発言しているが、今回の野依氏の辞任理由に照らし合わせると、後に自殺を遂げた元部下に対するこの言葉には疑問を抱かざるを得ない。「素知らぬ顔をして逃げ出すな」と言いたい。
(この項 続く)
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