同族企業のことを経営学では「ファミリー・ビジネス」と呼ぶ。上場している大企業でも、実質的なファミリー・ビジネスである企業はまったく珍しくない。トヨタ自動車、鹿島、ソフトバンク、ファーストリティリングも、上場しているが創業経営者や創業家が圧倒的な影響力・支配力を保持している。
ファミリー・ビジネスが上場した場合、創業者あるいは創業家全体の持ち株はわずか数パーセントにすぎなくなるのに、会社の経営に対してはいまだ実質オーナーのように振る舞い、それが社内でも市場でも違和感なく受け入れられているケースも多い。
大塚家具の場合、勝久会長は創業者であり18%超もの株式を所有する筆頭株主である。この持ち分は、上場している同族企業の創業者・現役経営者としてはとても多い部類に入る。このような経営者の影響力は圧倒的なものだと理解する必要がある。
(この項 続く)
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