2012年1月26日木曜日

「社長力養成講座」小宮一慶 書評120

ディスカバー携書 2009年刊。

私が3月に「雇われ社長のプロの仕事術」(ぱる出版)を出すことになったので、先行書の一つとして開いてみた。とはいえ、拙著の方は脱稿しゲラ校も終わっているので、今更参考にさせて貰ったわけでもない。小宮氏が多数のビジネス書を出されているコンサルタントと言うことで興味があり、同氏のご本としては初めて読ませて貰った。

小宮氏の主張には同意するところが多かった。例えば
― 経営者になったら部下がする仕事はするな、大きな仕事は「方向付け」で、間違った方向にきっちりとした「管理」など決してしてはいけない.
― 新規事業より既存事業で上手くやれ。
ー 主要顧客の顧客満足度をあげろ。
ー 和気あいあいにするのは実力のないリーダー。   など。

未来、過去、現在の取り扱いについてはどうだろう。
― 「未来をことさら予測しようとしないこと」と「目的がビジョンが必要だ」というのは相反に近い命題立てかも知れない。両方とも未来に関することだからだ。
ー 「現在と過去をコツコツ勉強すること」。でも、分析だけをしても新しい方向は出てこない。私は、「気づき」と「思い付き」が大切だ、と書いたのだけど。
― 「人材育成の重要性」と「適当な人をバスに乗せる」は対立する経営技法だと思うが。後者は採用なわけで、「人材育成よりも採用だ」ということになる。
ー 「まっすぐな枝を最初から選んだ方がいい」とも言っているが、それが難しい。経営技法の中で、採用が最も難しいジャンルな訳です。小宮さんは経営者ではなかったので、原則論をかざしている。問題は、それをどう実践に落とすか、というのが現場の社長さんの悩みなのだが。

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