2018年8月30日木曜日

なぜ小池都知事と徳島市の遠藤市長は自ら「死に体」になった?(6)

18年2月に遠藤市長は、「今年を徳島市の行政改革元年とする」と宣言し、3月に入ると市観光協会を相手にその破産手続きを徳島地裁に申請し、決定された(観光協会は抗告)。

 そして、今回の総踊り中止の決定に至る。

 しかし、遠藤市長が大胆に仕掛けたこの決定は、大方で不評な結果となった。私も本ブログ前記事で「経済的損失は24億円強か」と推定した。

火中の栗を拾おうとして窮地か、どうする遠藤市長


 阿波踊り期間中、そしてその後現在に至るまで、メディアでの取り上げ方をみると遠藤市長は分が悪いが、無理もない。四国だけでなく日本にとっても大きな夏の行事、国民的行事ともいえる阿波踊りに水を差した結果、そのブランドを毀損したとみることができる。私も、遠藤市長は改革の功を急いで墓穴を掘ってしまったという感を持たざるを得ない。

ここ数日テレビ番組に出演する様子や、隠し撮りされたとされるテープで観光協会長を一生懸命に説得しようとする言葉から、遠藤市長は理想家なのだろうという好印象を私は持つに至っている。

 しかし、この苦境、難しい政局を遠藤市長はどのように乗り切ろうとしているのだろうか。あるいは、旧来の大きな波に飲み込まれて小池知事のように光を失っていくのだろうか。

 阿波踊り、そして総踊りは廃れることはないのだろう。地方都市の政治の動きとは離れて、自生していく生き物のようなお化け行事として私たち日本人の中にあるし、日本の夏から外せない風景となっているからだ。

(この項 終わり)

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