――団地内の工場はクレーンを使うので、とても天井が高いのですね。
加藤 そうです。また、各工場では対応している加工が異なることがあるので、互いに加工委託しているケースもあります。加工といっても「切断」だけでシャーリング、ガス溶断、プレス抜き、レーザー切断などが、「曲げ」ではベンディング、ロールフォーミングなどの各種技術が駆使されています。その他にも溶接、切削などの加工があるのですが、各事業所で行っている加工範囲が異なっています。しかし、団地全体としてはそれらのことはすべてこのなかでまかなえるというわけです。
――在庫、加工、流通、つまり魚でいうと築地市場ですね。
加藤 業種は違いますが、そうですね。当団地で流通している扱い量は、出荷ベースで年間約500万トンあります。これは全国で流通している鉄材の8%近くになるのですが、東日本だけでいえばその割合はさらに大きくなります。
――出荷先は首都圏だけではないのですか。
加藤 青森県や宮城県からも注文が来ています。遠くから大型トラックを仕立ててきても、鉄鋼団地に来れば鉄材が揃わないことはない、といわれています。
(この項 続く)
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