2014年1月28日火曜日

「本物の社長を連れてこい」と言われた日 (5)

 
伊藤麻美氏は、世界的にも有数のめっき技術を持つ日本電鍍工業社の社長。

引用:
伊藤:まず、経営者としての自分に与えた課題は「選択と集中」です。
(略)
 社内には電気めっきや、真空状態で表面処理を行うイオンプレーティングのほかに、溶射(表面処理の一種)といった部門がありました。溶射はめっきとは違う技術で、かつてはめっきよりも業績がよかったのですが、私が入社してから、売り上げがどんどん下がっていく。(略)
 溶射部門で最新の設備を持っている会社を社員と一緒に視察しましたが、それを見て、当社は今後、この分野においてトップには立てないと思いました。そこで、思いきって業務からはずしたんです。

ー スムーズに行きましたか。
伊藤:この部門は、設備投資を行っていたし、時代の先端を行っているような、華やかなところなんです。当然、働く社員も自負を持っています。でも、数字を見ると、イメージと現実が違うことが、よく分かります。そんな部門を閉鎖していくことは、やはり精神的にきつかったですね。

― 「選択と集中」が正しいとは思っても、論理と人の気持ちは、なかなか一致しませんものね。
伊藤:ただ、資金的にも人員的にも余裕がないのですから、広い分野で勝負をかけるより身の丈にあった方法で改善した方がベターだ、ということは、私の中では納得が行っていました。得意のめっき分野に力を入れ、そこを伸ばすことで業績改善を目指そうとしたんです。

引用終わり
(原記事)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140117/258429/?P=1
再生経営者として伊藤氏は全く正しい「勝てる」戦略を選択実践した。素晴らしい。
さらに、、

(この項 あと1回)