2013年5月24日金曜日

『「社長力」を高める8つの法則 』 大久保秀夫 書評175(3)

著者が掲げたような「法則」を一般化した用語で言うと、「経営規範」と言う。

実は有効な経営規範というのは数多くある。成功した創業経営者は、自らの軌跡を振り返って自社で有効だった経営規範を抽出するモノだ。そして、経営者によって成功してきた経緯や技は異なるモノだから、人により提言する経営規範は異なってくる。

そして、それぞれの経営規範は、その経営者にとっては実際に有効なモノだったから、他者はー読者はー否定することが出来ない。

それぞれの経営者が主張する経営規範はそれぞれに有効となると、読者の方でも自分が納得する、あるいは気に入った経営規範を受け入れ、感化されればよいのだ。つまり経営規範とは、極めて経営者の個々人の価値観によるモノだということである。絶対的なものは無い。

(この項 終わり)

2013年5月23日木曜日

『「社長力」を高める8つの法則 』 大久保秀夫 書評175(2)

大久保 秀夫 氏
大久保氏が説く成功の8つの法則とは次の通り。

【法則1】大きなビジョン・戦略を持っている
【法則2】会社内にナンバー2がいる
【法則3】時間の使い方を決めている
【法則4】しがらみを絶つ決断をしている
【法則5】些細なことには目をつぶる
【法則6】社外に相談相手を持つ
【法則7】謙虚な心を持つ
【法則8】他人の幸せ=自分の幸せと考える


著者がグループを拡大してきた経営哲学を集約したものではあるが、、、
(この項 続く)

『「社長力」を高める8つの法則 』 大久保秀夫 書評175(1)

実業之日本社、2010年刊。著者はフォーバル・グループの創業経営者。同書経歴によればグループ企業23社、うち国内3社、海外1社が上場、と。

創業が1980年で、私がシアーズ・ワールド・トレード社に勤務していた1985年に、証券会社の紹介で訪問した。大小問わず買収先を探していたのだ。

同社はまだベンチャーの段階で、事務所の様子も雑然としていた記憶がある。その後の、本書に至る大発展は慶賀の至りだ。

大久保氏によれば、経営成功には8つの法則があるという。それは、、、

(この項 続く)

2013年5月22日水曜日

『本当に使える経営戦略』(拙著新刊)(4)

アマゾンのもう一つの読者レビュー(★5つ)を引用する。

「筆者の蘊蓄が丁寧に語られている。学校の経営学ではなく、実業の世界で試され磨かれた経営戦略がどういうものかよくわかる。いくつもの傾きかけた会社を再建してきた人ならではの経営戦略論であり、既成の理論にはかなり厳しい批判となっている。経営戦略を立てる人は一度は目を通しておくべきで、自分自身の見解を持つことの重要さが解ると思う。 」

(この項 終わり)

2013年5月21日火曜日

ピーター・ドラッカーと経営戦略 『本当に使える経営戦略』(拙著新刊)(3)

出版記念セミナーに、ドラッカー崇拝者がいたわけだ。

私が「ドラッカーは経営戦略学者ではない」と言ったら、恐ろしく不満そうにしていた。
 
しかし、それは私だけの見解ではない。およそ欧米の主要な戦略文献を読んでも、ドラッカーに大きく筆が割かれていることはない。あるいは、無視されている。          
 
 


ドラッカーは確かに偉大だが、どのように偉大かというと、経営哲学や経営に関する箴言家という立場でだろう。経営全体に対しての目配りを利かせている。ドラッカーが経営戦略を体系立ててセオリー化したということではない。
またアマゾンのレビューの二つ目は、、、
(この項 続く)

2013年5月20日月曜日

『誰も語らなかったアジアの見えないリスク』越純一郎他 書評174

日刊工業新聞社、2012年刊。

越氏が著者兼編集者で、他に6人の共著者が分担執筆している。ASEAN諸国に製造あるいは販売進出を考慮している、または既に操業している企業のための本。大変有為だ。

というのは、共著者に現地におけるビジネスの専門家を揃え、現地での事例を豊富に挙げた上で現地での、金融、労務、投資など各分野における事業リスクを示している。またそれらへの対処法を示している。

私も、指導している会社の1つがタイに製造進出して、タイに関する記述を興味深く読んだ。そして、本書をその会社の海外事業部長に送った。読んでおいて欲しいと思ったからだ。

2013年5月19日日曜日

渥美俊一氏のチェーンストア理論 『本当に使える経営戦略』(拙著新刊)(2)

アマゾンの最初のレビュー氏が★4つとした理由として
「残念な点は次のとおり。ユニクロを例にとりながら、故渥美俊一氏のチェーンストア理論に言及していない。」

しかし、それは無い物ねだりというモノである。私が取り上げた戦略セオリーは、産業分野を横断的に適用可能と、そのセオリー自身が目指しているモノだ。汎用的で比較的知られている主要なモノを要約紹介、かつ批判したからである。特定業界に向けてのモノや、カイゼンなどの機能別な戦略は対象としなかった。

そういえば、出版記念セミナーでも
「ドラッカーは登場しないのか」
という不満の質問が有った。私が答えたのは、、、

(この項続く)

『本当に使える経営戦略』(拙著新刊) アマゾンのレビュー(1)

『本当に使える経営戦略』(山田修、ぱる出版)を4月に上梓して、アマゾンでは二つのレビューが寄せられた。http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4827207879/ref=cm_cr_dp_see_all_btm?ie=UTF8&showViewpoints=1&sortBy=bySubmissionDateDescending最初のレビューは
「本書は『アメリカの経営論が、世界でもっとも素晴らしい』と単純に思ってしまいがちな日本人に、良い警告を発してくれていると思う。」
と始まり、
「いずれにしても、ベストセラーを頭ごなしに信じるのでなく、その本質を見抜く意味でも、本書は一読の価値あり。 」
と結ばれている。丁寧に評を書いて下さり、感謝に堪えない。

★は4つで、その理由として
「残念な点は次のとおり。ユニクロを例にとりながら、故渥美俊一氏のチェーンストア理論に言及していない。」

しかし、本書は、、、

(この項続く)

2013年5月18日土曜日

サンダーバード卒業生 人生の優先順位(3)

サンダーバードの同窓会の集まりで、同窓会長としての私を知らないことはない。

「えっ、山田さんがあの会社の社長だったんですか!」
と、彼が絶句した。私は別に冷たくすることなく、親しく話しをさせてもらった。何しろ同窓会長として私はその集まりのトップ・ホストだったわけだ。

翌日、彼から電話が会社に入った。
「あの時、山田さんの会社だとは知りませんでした。できれば是非一緒に働かせて貰いたいと思うのですが」
と、言って来た。

「いや、xxさん、あなたは全く不適格でお断りです」
と、はっきり告げた。ポジションが埋まってしまったなどと、外交的なことも言わなかった。私はこの勘違いしている後輩に、私の価値観を告げたかったのだ。会社の入社面接の期日変更、というのは親の死に目くらいなのではないだろうか。

こんな古い話を思い出したのは、そうさせる出来事が今週有ったからだが、それについては控える。サンダーバードの後輩達、しっかりしてほしい。

(この項 終わり)

2013年5月17日金曜日

サンダーバード卒業生 人生の優先順位(2)

「申し訳ありませんが、面接の日程を変更して頂けませんか」
と、彼が言った。
「いいけど、どうしてですか」
首をひねりながら訪ねた。
「留学先のクラスメートが急に来日して、明日会いたいと言って来て」
と、その人は当たり前のように告げた。
「1年ぶりくらいに会うのです」
嬉しそうに、あっけらかんとした口調だった。

「そうですか、あなたはもう結構です。来なくて構いません」
と迷うことなく告げた。

「えーどうしてですか!?」
驚かれ抗議されたことに、驚いた。

「それならこちらからも結構です」
と捨て台詞のように言われて電話は終わった。

半年ほどして、サンダーバード卒業生の集まりで、その人に出会った。名刺を交換してお互いに分かったのである。

(この項 続く)

2013年5月16日木曜日

サンダーバード卒業生 人生の優先順位(1)

私がMBA留学をしたのが通称「サンダーバード」という、大学院大学(大学院だけの学校)だった。同校は日本からのMBA留学の最大の受け皿となっていて、日本人だけでも1千人以上の卒業生がいる。

だから、日本の会社の国際部門や外資で活躍しているOBの皆さんと、思わぬところで遭遇することも多い。

1990年代に私がとある外資の社長をしていた時、社員募集に履歴書を送ってきてくれたサンダーバード(日本人)がいた。アラサーで、他社で現役。別に同窓後輩だからということでなく、経験などが要件に近いと思い、面接の日を設定した。

前日にその男性から電話が入った、、、

(この項 続く)

2013年5月15日水曜日

出口治明ライフネット社長も登壇決定! 経営者ブートキャンプ 第7期 満席開講 (3)

5月11日(土)に経営者ブートキャンプの第1講があった。9月初旬までの4ヶ月間の間に7講開催される。

第7期、千本倖生氏以外の特別講師は次の4名。
「伝説のカリスマ外資経営者」 
新 将命氏

「上場請負経営者」 
池本 克之氏
「5千人の経営者を見てきた」
井上 和幸氏
「ランチェスター戦略・戦う教授」
福田 秀人氏


さらに出口治明氏が登壇してくれることが決定した。出口氏はライフネット生命保険の創業社長で、まさに今が旬の経営者として知られる。各講でお一人登場して貰い、1日の中で1時間半を特別講義してもらい、小グループ発表の方でもコメントして頂けるよう御願いしている。こんな贅沢なプログラムって他には絶対無い。

(この項 終わり)

2013年5月13日月曜日

経営者ブートキャンプ 第7期 満席開講 (2)

5月11日(土)に経営者ブートキャンプの第1講があった。9月初旬までの4ヶ月間の間に7講開催される。

第7期、千本倖生氏以外の特別講師は次の4名。
「伝説のカリスマ外資経営者」 
新 将命氏

「上場請負経営者」 
池本 克之氏
「5千人の経営者を見てきた」
井上 和幸氏
「ランチェスター戦略・戦う教授」
福田 秀人氏


各講でお一人登場して貰い、1日の中で1時間半を特別講義してもらい、小グループ発表の方でもコメントして頂けるよう御願いしている。こんな贅沢なプログラムって他には絶対無い。

(この項 続く)

経営者ブートキャンプ 第7期 満席開講 (1)

5月11日(土)に経営者ブートキャンプの第1講があった。9月初旬までの4ヶ月間の間に7講開催される。

前期から1講を加え、ほぼ3週置きに開催となった。1講加えたので、私以外の特別講師も4名が出講する。今期の新講師は、イー・アクセス社会長の千本倖生氏。同社とKDDIという2大会社の創業者にして稲盛和夫氏の薫陶を受けてきた経営者だ。

(この項 続く)

2013年5月12日日曜日

金融円滑化法終了 生き残り 戦略シナリオを示せるか(2)

それぞれの当該会社は、銀行などの金融機関に納得感のある経営改善計画書を提出する必要がある。

その際重要なのは、財務諸表の、つまり数字だけの計画では駄目だ、ということだ。読む相手を納得させるようなシナリオを包含した計画書、つまり3年を時限とした経営戦略が示されなければならない。ここの部分は言語的にしっかりして、かつ論理的に成立する戦略シナリオでなければならない。

銀行の立場としては、貸し出した先の相手をまさか全て潰す(貸し金を引き上げる)わけにはいかない。すると、少しでも自分に対して納得感のある計画を示したところは救済することになる。つまり、改善計画書レベルでの差別化を実現できればよい。

「戦略カードとシナリオライティング」技法を是非最大活用して貰いたい。

(この項 終わり)

2013年5月11日土曜日

金融円滑化法終了 生き残り 戦略シナリオを示せるか(1)

金融円滑化法終了で倒産予備軍5〜6万社(ビジネスジャーナル 2013.4.4.より)
http://biz-journal.jp/2013/04/post_1827.html

「3月末で中小企業金融円滑化法(円滑化法)の期限が切れたのだ。金融庁は、円滑化法を利用した企業は30〜40万社前後で、そのうち5〜6万社が自主再建困難と推計しているという。つまり、倒産予備軍が5〜6万社あるのだ。
 中小企業が円滑化法の適用を受けるためには、経営改善計画を提出するか、または1年以内に経営改善計画の提出を見込めることという条件があった。」

これに対応するには、、、

(この項 続く)

2013年5月9日木曜日

『セガが21世紀を支配する』馬場宏尚 書評173(3)

同書が興味深いのは、ブームを巻き起こした新興企業がピークの時に書かれた解説書には気をつけろ、ということだ。

拙新著『本当に使える経営戦略』(ぱる出版)の中でも指摘した、欧米の戦略セオリー本が陥っている誤謬と全く共通している。セガのピークは、本書が出た1995年となってしまった。

本書はタイトルも勇ましいが、最後のセンテンスはこう終わっている。
「セガが、このところ後退著しい任天堂の業績を抜くのは、もう時間の問題である」

略歴によれば著者は何と学習院で私の三年後輩で、もしや面識があるかも知れぬ。同窓会などでお遭いする機会が万一あれば、ご旧著についての見解をお伺いしたいモノだ。チョージ先生、御願いします。

(この項 終わり)

2013年5月8日水曜日

『セガが21世紀を支配する』馬場宏尚 書評173(2)

世に名経営者はたくさんいるが、私が実際に謦咳に接して最も感心したのは、中山隼雄社長だった。本書はこの中山社長がセガを急成長させた経緯を詳らかに著している。

そして、当時実際に親しくさせていただいた同社の幹部の方々、駒井徳造副社長(何と競合の任天堂からスカウトされて来た)や入交昭一郎氏(後に社長)などの活躍が記されていて興味深い。

TOY事業担当取締役の上原宗吉氏まで登場していた。上原氏は私がトミー工業時代の直接の上司だった。セガでお会いしたときには本当に驚いた。
「山田君、立派になったね」
とご挨拶を頂いたのに、
「あの時上原さんに左遷されたのを契機に退社させていただいたお陰です」
と、思い切り毒ガスを吹いてしまった。最大得意先の取締役にこれは無かっただろう。

こんな私的な思い出話ばかりでなく、同書が興味深いのは、、、

(この項 続く)

2013年5月7日火曜日

『セガが21世紀を支配する』馬場宏尚 書評173(1)

エール出版社、1995年刊。

昨日のブログで、セガ・エンタープライゼズ社がゲーム機で過去上げた売上げを確認するために読んだ本。1995年の同社年商3,500億円がほぼそれだと確認できたが、本書が面白いので通読してしまった。

セガの中興の祖となったのが当時の中山隼雄社長だった。セガはTVゲームでは任天堂と同じファブレス(製造拠点を持たない)ビジネス・モデルを選択し、私が日本法人の社長を務めていた王氏港建(香港に上場していた大手華僑系メーカー)がその最大の下請け先となっていた。

(この項 続く)

2013年5月6日月曜日

任天堂 2期連続赤字はイノベーションのジレンマ  潮目変わりに対抗できない(補)



任天堂の年商は2011年には1兆円を超していた。「1兆円企業が壊滅の道を歩み始めた」とする私の先週下記ブログでの見解には違和感を持たれる読者もあるかも知れない。
http://yamadaosamu.blogspot.jp/2013/04/blog-post_4379.html

発表された2013年期決算では年商が6千億円を超している。しかし、これは「まだ6千億」ではなく、「2年前からの大急落」と読むべきだ。

大ゲーム会社が失速し姿を消した例は、実は過去に2つもある。
1982年には有名なアタリ・ショックで当時ゲーム業界を急隆盛させていた米アタリ社の失速が始まり、同社はその2年後に倒産する。アタリの年商は一時3千億円を超えていた。

日本ではセガ・エンタープライゼズ社だ。同社は1994年には3千4百億円までゲーム機だけで年商を伸ばしていた(実はその時最大の製造下請けが私の会社だった)。しかしソニー・プレイステーションとの競合に敗れ、ゲーム機からは完全撤退、その後セガ・サミー社となってしまった。まあ、こちらは直接競合による敗退で、「破壊的技術」に相対したわけではないけれど。

そういうわけで、任天堂が固定ゲーム機の分野にとどまっている限り、「明日は汝が身か」と私は予測するわけだ。

2013年5月5日日曜日

『生き方』 稲盛和夫 書評172(2)

稲盛 和夫 氏
本書を経営書として読むのは難しい。もちろん稲盛氏は京セラ、そしてKDDIと大企業となった会社を2つも創業した名経営者だ。しかし、経営の成功、創業の成功術を説く部分は本書では少ない。

その具体的なアドバイスにしても、
― イメージが事前に湧き、明確なモノは成功する確率が高い
とか、
― 楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する
など、「それはそうだろうけど」というレベルのモノで今更目を見張るような経営術が示されているわけではない。経営術の話しは第1章だけで、第2章は人生論、第3章は仏教説話、第4章は倫理論、第5章に至っては宇宙論である。

本書は基本的には仏教説話だ。しかし稲盛氏が現役の仏僧であることから、その説法に説得力があり、素直に沁みてくる。経営者たる者、身を慎まなければならないと教えている。

(この項 終わり)

2013年5月4日土曜日

『生き方』 稲盛和夫 書評172(1)

サンマーク出版、2004年刊。ご存じ京セラの創業経営者。松下幸之助亡き後、経営哲学ということになると稲盛氏だろうということになる。世の経営者達が「カネだけじゃあ無い筈だ」と思うようになると、まず開き出す書物だ。

実際、とても売れている、というより読まれている。アマゾンの読者レビューには本日現在で170以上もの感想が書き込まれている。

本書は経営書というより、宗教を説いている本だ。稲盛氏は実際に得度を済ませている在家坊主である仏教宗教家だそうだ。本書に掲げられているお写真を見ても、営利を求める経済人の顔ではなく、悟りを開かれた慈愛に満ちた容貌をなさっている。

これらのことは皮肉でも何でもない。

(この項 続く)

『本当に使える経営戦略』 久々におもしろいビジネス書を読みました。

拙著が「楽天経営主義」(経営コンサルタント氏のブログ)で紹介された。1部を抜粋する。

久々におもしろいビジネス書を読みました。
この本は帯にあるように「著名戦略セオリーの有効性と限界を
読み解く!」ものです。
第一にあげられていたのが「エクセレント・カンパニー」なの
ですが、あの本の内容がデータをねつ造したでっち上げだった
と、著者自身が告発していることが驚きでした。

(略)
この本に書かれていることは、日頃私が思っていたことを代弁
してくれています。というより、漠然と思っていたことをこの本の著者が明らかにしてくれたと言った方が良いかもしれません。

これまで、新しい経営戦略・セオリーがでると意図した場合も
しない場合も仕事柄、目にすることが多いです。(略)これらのセオリーがなぜダメなのかもこの本は解き明かして
くれています。


続きは下記から
http://blog.goo.ne.jp/pro2-c/e/92faa260987eac7f78e142e514257121

2013年5月3日金曜日

新将命(あたらしまさみ)氏 『経営リーダーシップ実学』 書評171


敬愛する新将命氏の『経営リーダーシップ実学』が完成、刊行された。本全集は、ベストセラーとなった教科書シリーズ3冊、「グローバルリーダーセミナー特別講演」DVD3巻、オリジナルの小冊子やテキスト数点という意欲的なモノだ。

まさに新さんが長年広めてこられた「新(あたらし)経営」と「新(あたらし)リーダーシップ」の神髄を伝える『全集』と呼んでふさわしいものだろう。読者はテキストだけでなく、DVD映像から、活きた形で新さんに語りかけてもらえる。みっちり学ぶことが出来る。新(あたらし)経営学の集大成がここにある。

詳細と申し込みは下記から。
http://www.atarashimasami.com/jitsugaku/


『セブンーイレブンの正体』古川琢哉+週刊金曜日取材班 書評170(2)

セブン―イレブンのように突出して成功しているFCチェーンの場合、その成功とはザー(本部)の財務的優良度として伝えられるわけだ。

ザーが大成功となると、FCシステムの当然としてジー(加盟店)の方の不幸が予見される。本書はそのような見立てにより取材され、問題点を抽出した。

加盟店が1万数千に達している本チェーンなので、「チェーン内問題」をとりあげても出版商業主義的には充分に販売部数が計算できたことだろう。

しかし、それらの問題点とは基本的にザーとジーとの間の相互関係におけるモノで、消費者や社会にまで出てくるものではない。つまり、あまり普遍的なモノではない。一読者としては、「知られた、ヒトの会社の内部問題」をのぞき見るような興味は感じたが。

(この項 終わり)

『セブンーイレブンの正体』古川琢哉+週刊金曜日取材班 書評170(1)

(株)金曜日、2008年刊。

セブン―イレブンの経営における諸問題を、加盟店オーナーと取引先業者の視点から焦点を当てている。

私も30代の半ばにコンピュータランドというアメリカのフランチャイズ・チェーンに奉職したことがある。日本におけるフランチャイズ本部側での経営幹部の一員だった。

FCチェーンでは、本部と加盟店はそれぞれが独立事業者であり、それが契約により1つのチェーン・ブランドを使い消費者に対しては同一企業のようにふるまう。しかし、ザー(本部)とジー(加盟店)は取引関係にある別法人である限り、利益や経費の配分・負担については相反関係となる。

(この項 続く)

2013年4月29日月曜日

任天堂 2期連続赤字はイノベーションのジレンマ  潮目変わりに対抗できない(3)



任天堂が再浮上するための殆ど唯一の経営戦略とは、

モバゲーやグリーなどのスマホ・ゲーム会社を買収することである。相手会社の合意が得られることもないだろうから、高値でのTOB(公開買い付け)を敢行する。敵対的な買収劇となる。

スマホ・ゲーム発売のための技術や能力要素は現在の任天堂には備わっているはずだ。しかし、ゲーム機から離れて、その事業を本格展開することは同じ会社として試みる限り難しい。だから「イノベーションのジレンマ」なのだ。買収し、相手先の会社形態、ブランド、ビジネス・モデルもそのままに関連会社として経営させる。

短期的には買収資金は巨額に見えるだろう、そして不合理な投資に見えるだろう。しかし、任天堂にはそれだけの財務を出動させるだけの企業力がある。今この戦略を発動しなければ、5年後いや2年後の任天堂の業績は壊滅的なモノとなっている。

(この項 終わり)


2013年4月28日日曜日

任天堂 2期連続赤字はイノベーションのジレンマ  潮目変わりに対抗できない(2)



任天堂が再浮上しないだろうという私の観測は、同社が対峙しているのが「破壊的技術」だからである。

同社の不調は、旧来の競合会社によるものではない。かってのセガやソニー・プレイステーションでもなく、マイクロソフトのXボックスのゲーム機でもない。グリーやモバゲーなどの、スマホで遊ぶゲームソフトである。それが任天堂にとっての「破壊的技術」、本格的な脅威なのだ。

旧来型のゲーム機では世界に敵無しを誇ってきた任天堂は、「それだからこそ」スマホで遊ぶゲームには対応出来なかった。典型的な「イノベーションのジレンマ」である。コンパクト・カメラがスマホに駆逐されだしたように、ゲーム機もスマホに駆逐されようとしている。

この構造的な苦境を任天堂が脱出する経営戦略がある。それは、、、

(この項 続く)


任天堂 2期連続赤字はイノベーションのジレンマ  潮目変わりに対抗できない(1)



24日に発表された2013年3月期では営業損が364億円の赤字となった(前期は373億円の赤字)。期初には350億円の黒字を見込んでいたが、3度の下方修正を経ての着地である。マネジメントという見地から見れば、ずたずたな状態となった1年だった。

2011年10月28日の拙ブログには、
「任天堂 岩田聡社長 潮目の会見」
と題した。同社が1981年に業績開示を初めて以来、初の赤字決算見込みを発表したからである。 
http://yamadaosamu.blogspot.jp/2011/10/blog-post_28.html
1部を抜粋しておく。
「『大きな時代の、終わりの始まり』
と、私は感慨深い。(略)今回、任天堂のような専用ゲーム機の時代は終わりはじめた、と思う。時代はスマートフォンでのゲーム提供となっていくだろう。」

2013年3月期当初の同社による楽観的な見通しより、拙ブログの予想通りの展開となった。任天堂では今回発表した2期連続の赤字を受けて、4人の取締役が退任する。若い6人の新取締役が就任するともしているが、この「大きな流れ」には抗すべくも無いだろうと、再び予言しておく。それは、、、

(この項 続く)


2013年4月27日土曜日

【本ナビ】本のソムリエが家宝認定 『本当に使える経営戦略』(山田修)

「本のソムリエの一日一冊ビジネス書評」ー通称「本ナビ」は大手のネット書評サイトであり、書評メルマガ。4月27日付けで拙著を取り上げて貰い、★5つを頂戴した。

同サイトによれば、★★★★★は(絶対お薦めです!家宝となるでしょう)とのこと。大変有り難い。

長い書評の1部は例えば

■この本で私が共感したところは次のとおりです。
 ユニクロが繰り出した「合わせ技」・・・
 ・SPA(製造小売り)方式の本格的な導入
 ・中国での大量委託製造とそのコントロール・・
 ・新素材開発のため、東レ株式会社との戦略的で本格的な提携
 ・対面販売でなく、顧客が自分で選んで会計を済ませるセルフ方式の徹底
 ・「使った後でも返品自由」などの、顧客との信頼感醸成策(p21)

続きと前後は下記から
http://1book.biz/2013/04/27/post-2419.html#more

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(8)

戦略立案道場、経営者ブートキャンプ

 経営者ブートキャンプでは著名経営者が特別講師を務めます。この1年間では次の方々でした。いずれも著名な経営者の方々で、わたしを含めて皆さんの著書の数を足すと50冊以上になります。

 

新将命(あたらしまさみ)氏:伝説の外資カリスマ経営者
村上憲郎氏:元グーグル社長
池本克之氏:ドクター・シー・ラボなど2社を上場させた
出口治明氏:ライフネット生命保険創業社長
井上和幸氏:日本一の社長ヘッドハンター
高野登氏:元リッツカールトン日本支社長
青野史寛氏:ソフトバンク社長室長、孫正義の懐刀No.2

 「経営者が教え、経営者が集まる、経営者の梁山泊」を標榜している経営者ブートキャンプは、まさに実践的な「戦略立案道場」と言われています。

 経営幹部として自立していく――そのためには、とにかく「セオリー」だけでは駄目です! 実際に戦略を立てることのできる「戦略力」を身につけ、強力に実践していって下さい。
(この項 終わり)

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(7)

戦略立案道場、経営者ブートキャンプ

 「実際に使える経営戦略を」という要請で、多くの会社で指導してきました。公開型のプログラムというと、「経営者ブートキャンプ」(部門長以上)を主宰、指導しています。初回に戦略立案技法を解説し、2回目から6回目までに上記の各ステップを準備して貰います。各ステップ毎で指導があり、最終回で発表してもらいます。

 各参加者は、作成した3年戦略計画を自社に持って帰り、実際に直ちに展開しています。その新戦略により上場に成功したエニグモの須田将啓社長など、大躍進を遂げた例が輩出しました。企業や部門の業績を大きく伸ばしたり急激に改善するには「戦略力」が最大の武器となることがよく証明されたと思います。
(この項 続く)

2013年4月26日金曜日

ユニクロ帝国、終わりの始まり(5)

朝日新聞4/23では柳井社長自身のインタビューも大きく掲載している。柳井氏はいつものように力強く信念を語り自信に満ちている。しかし、それは傲岸不遜ととても近く受け止められたことだろう。実際、同日の記事にあるように、ユニクロでの08-10年入社組の3年退社率が46-53%となってしまったことと対比させてみると、いっそ驕慢というほどの印象を受ける。

同インタビューの中で、
「年収100万円も仕方がない」、あるいは「当社ではgrow or dieだ」という発言を平素社内で浴びせられている同社の従業員達はどう感じているだろうか。この名経営者は、名リーダーとしての範疇からは明らかに外れだしている。

「社長は一人では何も出来ない」
というのは、かねがねの私の主張だ。鼠が逃げ出し始めた巨船の船長は、その船を進めていけるのか。巨船は失速し始めるのにも時間がかかる。しかしユニクロという巨船の迷走ぶりは、柳井社長が公言した「社長引退2014年」に明らかとなることだろう。

(この項 終わり)

2013年4月25日木曜日

ユニクロ帝国、終わりの始まり(4)

『本当に使える経営戦略』(ぱる出版)の中で、「柳井正、太閤秀吉、中内功」という一項を立てた。最後の「中内功」というのは、一代のカリスマ経営者が老害と化し、最後は晩節を汚してしまった、その轍を踏みはしないかという譬喩だった。

柳井社長は以前から「2014年には引退する、世襲はしない」としている。その一方で二人の子息を近年入社させ登用している。

今回の「世界統一賃金体系の導入」の発表を見ると、このカリスマ創業経営者を留めるNo.2はこの会社には出現していないようだ。

だとすると、「中内功」が歩んだ途を辿るのか。
(この項 続く)

ユニクロ帝国、終わりの始まり(3)

私が最新刊『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(ぱる出版)で、一番筆を割いた企業事例がユニクロだ。

同書の中で、「柳井正、太閤秀吉、中内功」という一項を立てた。秀吉は55才となり朝鮮出兵を企図して15万人もの大軍を派遣した。柳井社長は56才で社長復帰するや、海外展開の大号令を出し、軍を進めている。

「国内に覇を唱えた英雄は、その年頃に世界制覇の野望に燃える」
という、経営者ブートキャンプに参加した経営者の言を紹介した。
「そして大火傷する」
と、その参加者は続けたわけである。

今回の「世界統一賃金体系の導入」という、野心的ではあるが無理筋のプログラムを発表してしまったユニクロ帝国に於いて、少なくとも誰も柳井社長の無理無体を留める忠臣はいないようだ。
(この項 続く)

2013年4月24日水曜日

福田秀人氏が拙著に論評

ランチェスター戦略学会副会長
立教大学院の元教授(現サステナブル・リサーチ代表)の福田秀人氏が拙著をブログで紹介してくれた。

昨日、京都の行き帰りに電車で読んだ。とても読みやすく、面白く、往復2時間で完読。

ブルーオーシャン戦略やポーターをはじめとするアメリカの戦略論の問題点を的確に指摘した上で、なすべきことを明快に論じている。
これは、経営戦略学者同様、シロウトが陥りやすいあやまりを示し、ひどい目に会わないのに役に立つ。

アメリカだけでなく、楠木健『ストーリーとしての競争戦略―優れた戦略の条件』の特徴も端的に指摘している。

いずれにしても、有力な戦略論が幅広く、簡潔明瞭に紹介され、批評されており、それらを正しく理解するのにも役に立つ本である。
 
続きは下記から

「最高のゴールを目指して!」(書評サイト)で拙著新刊が高評価

『本当に使える経営戦略』(ぱる出版)が、大手ネット書評サイトで取り上げられた。

本書は、著者が社長として、実務の中で苦労されてきた経験からくるもので、非常に切れ味よく納得感があります。
特に戦略立案に悩んでいる経営者やビジネスリーダーの方々にとって、新たな気づきを得ることができ、実践に向けたヒント満載の一冊です。

身近な事例を戦略セオリーと対比しながら解説されていますので、経営戦略を理論的に学ぶことができます。
ユニクロの成功要因と今後の課題、富士フィルムとコダックの戦略展開の明暗、星野リゾートのコンセプト経営、ヤマダ電機とシャープの戦略レベルの違いなど、戦略全般を学ぶことができ、経営視点での力量を磨くことができます。

有名な経営理論やフレームワークについて、わかりやすく整理されていますので、各フレームワークの大意を理解することができます。

続きは下記から
http://yaokou.cocolog-nifty.com/yaotyan/2013/04/post-3c0d.html

『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』 増刷決定!

4月13日発売となった拙著新刊が早くも増刷が決まった。

多くの方に是非読んで貰いたい。
http://www.amazon.co.jp/dp/4827207879

       どこへ消えたか、あの『エクセレント・カンパニー』(はじめに)      

第1章 「使える戦略」で読むユニクロの成功とコダックの倒産
第2章
伸びる会社は戦略で勝負している
第3章 「戦略カードとシナリオ・ライティング」で自社戦略を立てる
第4章 社員に火を付ける戦略とは
第5章 使えない、大企業御用達の舶来セオリー
第6章 SWOTは分析ツール、戦略ではない
第7章 神様、マイケル・ポーターがやって来た
第8章 学者は新学説を、コンサルタントは請求書を求めて


これで語れる、立てられる(終わりに)

ユニクロ帝国、終わりの始まり(2)

なぜユニクロの新「世界統一賃金」が機能しないと、私は見るのか。

例えば「グルーバル総合職」の8-14段階(スター店長など)には約1千人の社員(海外300人)がいるという。
「それぞれの國の物価水準などを考慮し、実質的にはどの國でも同じ生活ができる水準とする」
というのだが、同社が展開しているのは既に世界13國・地域。欧米先進国もあればタイ・フィリピンもある。これらの國で新制度を導入するには、
「具体的な制度作りには時間がかかる見通し」
としている。

また
「例えば中国で採用された店長は、米国や日本の店長になれば賃金を上げるが、逆の場合は賃下げはしない考え」
ともしている。

上述2点を私が翻訳すると、
「制度設計が難しいので、すぐには導入できないー当分あるいは永久に始められない。また、仮に始まったとしても例外措置続出でとても『統一』の看板にそぐうモノに仕上げられない」
ということだ。

つまり、出来もしないモノを大々的に発表してしまうところに、同社の既に迷走の始まり、夜郎自大的な混乱が読み取れる。そしてそれは柳井正社長に端を発しているとしか理解できない。

(この項 続く)

2013年4月23日火曜日

ユニクロ帝国、終わりの始まり(1)

朝日新聞(2013.4.23)に「ユニクロ、世界で賃金統一」という一面トップの大記事が出た。二面では半分以上に「両刃の同一賃金 社員選別」という解説記事を掲げ、さらに九面でも半分以上を使って柳井正社長のインタビューを掲載している。
 
まあ、これ以上ないというような大記事となっている。同報道によれば、
「欧米や中国など13カ国・地域で店長候補として採用した社員すべてと役員を『グルーバル総合職』として、『グレード』ごとに賃金を決めた」
という。http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130423/biz13042310140011-n1.htm

ファーストリテイリング社の日本での大卒採用は全てが店長候補として採用されている筈なので、上記の対象となるということか。

この「新制度」は、羊頭狗肉として終わり機能しないか、機能した場合は同社に大混乱をもたらすだろう。絶好調を誇っている同社だが、この制度の発表・導入を契機に一代の名経営者柳井正氏は「殿ご乱心」のフェーズに突入し、数年後に同社のグローバルな大進撃には大ブレーキが掛かっていることが観察されるはずだ。

(この項 続く)

2013年4月21日日曜日

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(6)

役に立つ
  • 経営資源論(J.バーニー)
  • ビジネス・モデル、ストーリー(楠木建)
  • ランチェスター戦略(田岡信夫)
役に立たない
エクセレント・カンパニー(T.ピータース他)
コア・コンピタンス(ゲイリー・ハメル他)
ビジョナリー・カンパニー(J.コリンズ他)
ゲーム・セオリー
ブルー・オーシャン(W.C.キム他)
フレームワーク各種
 
限定的
競争戦略(マイケル・ポーター)
破壊的技術(K.クリステンセン)
選択と集中(J.ウェルチ)
 
(この項 続く)

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(5)

組織の階層で上になるほど競争も激化してくる。優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜れているわけで、そんな同僚たちに何をもって差を付け、自らの競争優位を確立するのか。考えてみる価値がある。

欧米渡来の戦略セオリーは役に立たない

また同書ではマイケル・ポーター氏から楠木建氏まで、内外の著名な戦略セオリーを「本当に役に立つ・立たない」という視点から評価して、その理由を述べています。とりあげた主要なセオリーには次のようなものがあります。それぞれの大骨の紹介と入門的な解説も加えました。

 これらのセオリーは、経営戦略を語るときよく引き合いに出される代表的なものですが、オリジナルの文献を読んでいる経営者やマネジャーは、実はごく少数です。わたしの本で概要を仕入れておくと、上司や同僚マネジャーに知ったかぶりをされて悔しい思いをすることは無くなり、むしろ一目置かれるようになるはずです。

(この項 続く)

2013年4月20日土曜日

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(4)

組織の階層で上になるほど競争も激化してくる。優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜れているわけで、そんな同僚たちに何をもって差を付け、自らの競争優位を確立するのか。考えてみる価値がある。

そこで、何らかの思考ツールが必要となります。わたしが開発した「戦略カード」を使って、次の5つのステップを走らせます。
  • ステップ1「目標の設定」
  • ステップ2「目標合意」
  • ステップ3「課題の発見」
  • ステップ4「解決策の策定」
  • ステップ5「派生問題と対処」
 それぞれのステップでは、「カード出し」と「カード選び」、「選択理由の裏書き」を繰り返していきます。するとちいさな「ミニ・シナリオ」が紡ぎ出され、全体としては「シナリオ・ツリー」が形成されます。

(この項 続く)

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(3)

組織の階層で上になるほど競争も激化してくる。優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜れているわけで、そんな同僚たちに何をもって差を付け、自らの競争優位を確立するのか。考えてみる価値がある。

コンセプトの達人や、戦略センスに格段に富んでいなくても、ステップを踏んでいけばその能力を獲得できる、つまり体系立てた「戦略立案技法」が学習できれば、マネジャー・レベルの皆さんの能力開発に大きく貢献するはずです。それが「戦略カードとシナリオ・ライティング」技法です。戦略を立てるには次のようなインナー・ステップがあります。

1、自社内外の事象を概観し、重要要素を抽出する。
2、対応策を幾つも考え、それぞれの実現蓋然性を査定する。
3、選抜したアクション・プランを実践になじむように構成する。
4、伝えられるように言語化する。

 以上の作業要素は基本的には全て自分の頭の中に存在します。実際、経営戦略は自己の頭の中からしか生まれてきません。しかしそれらの要素は頭の中では「思索の断片」の形で、未整理なものとして存在しています。それらに対して上記のような操作を加えようとすると、通常は頭の中だけではとても行えるものではありません。

(この項 続く)



2013年4月19日金曜日

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(2)

マネジャーレベルの人たちが一応保持している能力が2つあります。
・リーダーシップ能力
・コミュニケーション能力

 これら2つの能力がなければ、預かったチームを指揮、鼓舞して結果を出すことはできないので、いわば「持ってて当然」の能力です。ですから、皆が持っているこれらの能力分野でさらに抜け出そうとするのは効率が悪いし、至難の技です。

 ところが皆さんのレベルになってもばらつきがあるというか、開発が進んでいないのが「戦略力」なんです。「戦略力」とは経営戦略を立てる力、そしてそれを実践できる力です。

●誰も教えてくれなかった経営戦略の立て方
 それでは、全社戦略や部門戦略の立て方とは、一体どうすればいいのでしょうか。その方法を今度の新著『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(
山田修、ぱる出版)で書きました。同書では「戦略カードとシナリオ・ライティング」技法についても説明しました。

 世の中には多くの「経営戦略本」が溢れています。しかし、それらをひも解いてみても、ストレートに「経営戦略の立て方」を指南してくれている書はありません。戦略を立てる際に気をつけること、つまりTIPS(役に立つコツ)が種々述べられているくらいです。

「戦略を立てるためにはコンセプトが重要だ」などとも言われますが、それではそのコンセプトはどうすればいいのだというと、「それは自分で考えるしかない」などと述べられていました。
…

(この項 続く)

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(1)

4月18日に寄稿。 「マネジャーは“戦略力”で勝負!」こうすれば立案・実践できる

わたしは現役時代、幾つも会社を変わってキャリア開発をしてきました。37才の時に小さな外資の社長を任されて、それから幾つもの会社で経営職をこなしました。経営職というのは――特に社長の仕事というのは面白いものです。責任やプレッシャーももちろんありますが、それさえもそのポジションにたどり着かないと味わえません。本コラムを読んでいる皆さんはすでにマネジャー・レベルの方が多いと思いますが、是非精進してエグゼクティブ、そしてCEOへの階梯を登って行ってもらいたいと思います。

●優秀なのが揃ってきた、どうする?
 組織の階層で上の方に来れば来るほど、競争もまた激甚となってきます。何しろ、優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜そして任命されているわけですから。そんな同僚マネジャーたちと「何をもって差を付けていくのか」つまり「自らの競争優位」は何になるのか、考えてみる価値があります。

 マネジャーレベルの人たちが一応保持している能力が2つあります。


(この項 続く)

2013年4月12日金曜日

『本当に使える経営戦略』 夜に読了、翌朝再読


昨11日(木)にセミナーを行ったところ、嬉しいメールを受講者から頂いたので、1部を紹介する。

「帰宅してから一気に頂いた本を読ませていただき、今日の出社の電車の中、営業活動の 移動中に更に2回目を読ませていただいております。

今までたくさんの「戦略本」を読んでまいりましたが、いまひとつすっきりしないままでおりました。(略)どんなに頭がいい人間が大勢いても、どんなに精力的に働く人間がたくさんいても、正しい戦略が無ければ、また、それをきちんと実践する組織と方向性の一致が無ければ だめだということを再認識した次第です。(略)

戦略カードを使い、もう一度考え方を纏めてみます。気づきの場を与えてくださり、ありがとうございました。」



次世代経営幹部研修 佳境に(5)

長野県のとある製造業メーカーで、昨年末から「次世代幹部養成研修」を行っている。

今週、第6回そして最終回を迎え、社長以下幹部を聴衆に、それぞれが策定した「部門三年戦略」を発表して貰った。

発表時間枠は一人40分。その中で、20-25分のプレゼンテーション、参加者の中から指名されたコメンテーター、そして直属の部門長の講評、さらに本人の答弁コメントという形で進行した。

終わって懇親会を催して貰った。参加者の覚悟と覚醒に大きな印象を持った。社長の満足度も高かった。これから10年後、当社をこのグループが担っているところを見たい。

(この項 終わり)

2013年4月11日木曜日

『経営者になる 経営者を育てる』 菅野寛 書評169(3)

本書は後半で、「経営スキルの習得法」という、とても興味のあるテーマを掲げている。

経営は「スキル(技術)」であり、スキルである限り習得できる、というのが著者の主張だ。「ではどうする」と、大いに膝を乗り出した。

ところが例示されていたのは、著者の実践例。それは「コンサル・スキル」の習得である。はばかりながら、経営者の仕事というのは、コンサルタントのそれと全く異なるモノだ。挙げ句の果ては、「習得法は自分で編み出せ」と突き放している。それでは、(具体的な方法を示していないので)最初の「スキルだから習得できる」という指摘と大いに違う。こういうのを「羊頭狗肉」という。

本書評(1)の初めに置いた私の評語が「コンサルタントのアリバイ本」ということだった。

(この項 終わり)