2013年4月24日水曜日

ユニクロ帝国、終わりの始まり(2)

なぜユニクロの新「世界統一賃金」が機能しないと、私は見るのか。

例えば「グルーバル総合職」の8-14段階(スター店長など)には約1千人の社員(海外300人)がいるという。
「それぞれの國の物価水準などを考慮し、実質的にはどの國でも同じ生活ができる水準とする」
というのだが、同社が展開しているのは既に世界13國・地域。欧米先進国もあればタイ・フィリピンもある。これらの國で新制度を導入するには、
「具体的な制度作りには時間がかかる見通し」
としている。

また
「例えば中国で採用された店長は、米国や日本の店長になれば賃金を上げるが、逆の場合は賃下げはしない考え」
ともしている。

上述2点を私が翻訳すると、
「制度設計が難しいので、すぐには導入できないー当分あるいは永久に始められない。また、仮に始まったとしても例外措置続出でとても『統一』の看板にそぐうモノに仕上げられない」
ということだ。

つまり、出来もしないモノを大々的に発表してしまうところに、同社の既に迷走の始まり、夜郎自大的な混乱が読み取れる。そしてそれは柳井正社長に端を発しているとしか理解できない。

(この項 続く)

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