2013年4月20日土曜日

「マネジャーは“戦略力”で勝負!」 ITmediaエグゼクティブに寄稿(3)

組織の階層で上になるほど競争も激化してくる。優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜れているわけで、そんな同僚たちに何をもって差を付け、自らの競争優位を確立するのか。考えてみる価値がある。

コンセプトの達人や、戦略センスに格段に富んでいなくても、ステップを踏んでいけばその能力を獲得できる、つまり体系立てた「戦略立案技法」が学習できれば、マネジャー・レベルの皆さんの能力開発に大きく貢献するはずです。それが「戦略カードとシナリオ・ライティング」技法です。戦略を立てるには次のようなインナー・ステップがあります。

1、自社内外の事象を概観し、重要要素を抽出する。
2、対応策を幾つも考え、それぞれの実現蓋然性を査定する。
3、選抜したアクション・プランを実践になじむように構成する。
4、伝えられるように言語化する。

 以上の作業要素は基本的には全て自分の頭の中に存在します。実際、経営戦略は自己の頭の中からしか生まれてきません。しかしそれらの要素は頭の中では「思索の断片」の形で、未整理なものとして存在しています。それらに対して上記のような操作を加えようとすると、通常は頭の中だけではとても行えるものではありません。

(この項 続く)



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