2013年5月3日金曜日

『セブンーイレブンの正体』古川琢哉+週刊金曜日取材班 書評170(2)

セブン―イレブンのように突出して成功しているFCチェーンの場合、その成功とはザー(本部)の財務的優良度として伝えられるわけだ。

ザーが大成功となると、FCシステムの当然としてジー(加盟店)の方の不幸が予見される。本書はそのような見立てにより取材され、問題点を抽出した。

加盟店が1万数千に達している本チェーンなので、「チェーン内問題」をとりあげても出版商業主義的には充分に販売部数が計算できたことだろう。

しかし、それらの問題点とは基本的にザーとジーとの間の相互関係におけるモノで、消費者や社会にまで出てくるものではない。つまり、あまり普遍的なモノではない。一読者としては、「知られた、ヒトの会社の内部問題」をのぞき見るような興味は感じたが。

(この項 終わり)

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