2019年6月30日日曜日

LIXIL内紛、大波乱の瀬戸氏勝利の舞台裏…「株主総会=会社側有利」の崩壊(3)

株主総会では、議案ごとに採決が取られるのが通常だ。よって、上記3つの議案は個別に採決が取られるものと思われていた。つまり8名、2名、6名がそれぞれグループとしてまとまって採決されると見られていた。

 ところが今回の株主総会では、前代未聞のマークシート方式による選任投票が採用された。すなわち、16名の候補に対して、株主は一名ずつ賛否のチェックをすることとなったのである。

その結果、第1号議案に含まれていた2人の候補、福原賢一氏(前ベネッセホールディングスCEO)と竹内洋氏(前日本政策投資銀行常務)が落選したのである。会社側の候補で当選したのが6名、瀬戸氏側候補は第2号議案の2名も含めて8名全員が当選して6対8となり、雌雄が決せられた。

皮肉な役回り、投資助言会社

 

大手企業の株主総会で取締役選出を個別投票のマークシート方式で行うなど、およそ聞いたことがない。16名候補全員への持ち株数当たりの投票数を個別に集計するために休憩時間が取られ、それがさらに延長されるなど、今回の総会は5時間近くにわたる長時間となった。

(この項 続く)

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