2019年11月21日木曜日

ジャニーズ事務所、報じられない「特殊な経営モデル」と「巨額の利益創出装置」(5)

制作プロジェクト本部は、メーカーでいえば開発や製造に当たる。タレントという特殊な商品を個別開発してプロモートする業務なのだろう。マネージメント本部はタレントのマネージメントを司り、テレビやマスコミなどの出演先に対応し、メーカーなどでは営業に当たる業務をしていると思われる。

 タレントだった滝沢氏(37歳)が9月に取締役副社長に就任した。滝沢氏がプロデューサーとして「制作プロジェクト本部」の責任者を務めるとみられる。ジャニー氏が注力していたプロデューサー機能の後継責任者としては一時、堂本光一氏も取りざたされていたが、滝沢氏がその任に収まったわけだ。ジャニーズではこの分野の人材が豊富だ。滝沢氏のほかにも、この夏から堂本氏、松本潤氏、山下智久氏などが後輩のコンサートのプロデュースを行っている。これらのスターたちがプロデュースに乗り出すことで、それがイベントの集客効果をもたらしているとみられる。

 創業者でありカリスマ・プロデューサーだったジャニー氏が逝った後、その分野の職掌は複数の才能あふれた「タレント上がり」の人たちが務めていく体制が見える。それはまた、現役のタレントやJr.たちにも将来のキャリアパスを示すことになり、励みになるのではないか。

 いずれにせよ、巨大になったジャニーズでは多くのコンサートやイベントを一人のプロデューサーがすべて仕切っていくことは不可能となってきている。

(この項 続く)

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