シャープ再建のパートナーは台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業となるのか、官民ファンド・産業革新機構(以下、機構)となるのか――。
2月29日までにシャープは鴻海の提案に答えを出すとしているが、高橋興三社長が率いるシャープの経営陣は本当に答えを出せるのか、私は疑っている。
1月末段階でシャープへの出資者として有力だったのは機構だった。機構は3000億円規模の出資をする代わりに、シャープに多額の融資を行っているみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行に対して債権の一部放棄を要求していた。また、現経営陣に対しても退陣を求めて、社員のリストラも必要だとしていた。
シャープの液晶部門を機構が出資するジャパンディスプレイに統合することにより、技術の海外流出を防ぐという大義名分を掲げた機構案が有利と見られていた。
(この項 続く)
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