2011年6月9日木曜日

「経営幹部が会社を潰す!」連載(15)



◆「成功の復讐」に捉われる幹部たち

企業の中で、20年、30年という長い時間枠での選抜を幹部たちは駆け上がってきた。それには、積み上げてきた貢献があったわけだ。だから幹部たちは自信にあふれている。自信があるから声も出るし、リーダーシップに優れている。また、チームを率いて実績を出してきている。だから幹部たちは、コミュニケーション能力にも秀でている。
ところが、これらの過去の成功体験が、今となっては曲者なのだ。
というのは、経営者や幹部となると、その役割は、会社の進む方向を見極め決めること、すなわち経営戦略を立てることに大きな比重が置かれる。戦略とは、わかりやすく言えば「ビジネスのやり方」だ。つまり、「戦略を考えろ」と言うことは、「やり方を変えろ」と言わざるを得ない状況に企業が直面していることを意味する。
それなのに幹部たちは、「成功の復讐」とも言うべき「成功体験」に捉われて、「変われない」「考えつかない」「変えさせない」ことが多い。

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