2011年6月12日日曜日

「シェア」ボッツマン+ロジャース 書評82




NHK出版、2010年12月刊。経営者ブートキャンプ第3期生からの「他の受講生に読んで貰いたい私からの3冊」で出て来た本。

とてもおもしろい。「おもしろい」ということは「知らないことを沢山教えて貰えた」という意味。
自転車を地域内で共同で使い回すという例などは知られてきているが、そのような実社会での共同消費や貸し借りなどの事例から始まり、メインな内容としてはインターネットを介在したそのようなサービスを多数紹介し、その背景を解説している。

インターネットの発明は、第2の産業革命だったわけだが、私たちはその黎明期に生きていて、この新しい産業革命がどの方向に進んでいくのか不透明感を持っていたかと思う。

インターネットはますメールなどの導入や、サイト検索などにより知識の同時性や通信の即時性を導入した。
次の段階としては、種々のSNSの普及により人々の結びつきをつまり、社会的な変革をもたらしつつある。
中近東ではこれらのビークルを背景にして革命まで起こってしまっている。

そして、本書では消費行動ーそれは供給する側からみればビジネス行動-まで大きく変容し始めていることを示した。私は5年ほど前に
「Web2.0などと言われ始めているが そんなものは実態としてどこにあるのか、大きな現象として起きているのか」
と疑問を呈した。本書を読むと、インターネットを媒介として個人や消費者がとても大きな規模でマルチに直接繋がり始めたことが分かる。第2の産業革命はこの方向に進んでいくのだろうか。

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