「社長を出せ!最後の戦い」(川田茂雄、宝島社)は副題を「vs伝説のクレーマー」としている。キャノンらしい会社でクレーム担当だった著者は、本シリーズを既に2冊出していて、その最新刊。
著者が担当した最強の実在したクレーマーであった水戸誠という人が、如何に私利私欲なく義憤公憤に駆られて特定の一流企業を追い詰めてきたストーリーが誠におもしろい。
筋の通った消費者からのクレームを真摯に受け止めた企業はそれを糧にもしてきた側面が実話としてよく分かる。惜しむらくは、水戸誠という人のエピソードをもっと広範にかつ深く集めてほしかった。
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