栗木契神戸大学大学院経営学研究科教授は、同社の09年から12年までを「停滞期」と評する一方、13年、14年は「躍進期」だとしている(19年6月26日付PRESIDENT Online『7年で約2倍コニカミノルタ欧州の大成長 リポジショニングで新顧客を開拓』より)。
「イノベーションのジレンマ」の洗礼からの立て直し
松崎CEO時代のコニカミノルタの業績は、成長という観点からは見るべきものがない。しかし、この会社の場合、「成長」以上に重要な経営要素がこの時期に存在した。それは企業としての「生存」そのものだった。
コニカミノルタは03年にコニカとミノルタが経営統合して発足した(当時の社名はコニカミノルタホールディングス)。コニカの主要ビジネスはカメラ用銀塩フィルム、ミノルタはカメラ・メーカーの雄だった。ところがこの両社とも、統合の前からある新技術によって業績を急激に落としてきていた。
(この項 続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿