2018年12月1日土曜日

ライザップ、赤字転落で成長神話の終焉か…「実態は零細企業の寄せ集め」と失望広まる(6)

もう一つ私が疑問に思うのが、85社も急激に買ってしまって、個々の会社の財務状態をしっかり検討したのか、という点である。補完性や相乗効果があるに越したことはないが、そうでなくても事業改善の見通しがなくてはならなかった。

 私が親しくしている大手のM&A仲介会社がある。そこの役員が昨年、「RIZAPには当社からも10社以上、仲介実績がある」と打ち明けていた。M&A仲介会社の成功手数料は莫大で、それは社員一人当たりの平均年収が近年常にベスト3にランクされていることからもよくわかる。

 瀬戸氏はRIZAPボディメイクの大きな成功に高揚して、気が大きくなりすぎた嫌いはなかったのだろうか。ここ数年、多くのM&A仲介会社が瀬戸詣でを繰り返してきた。それらのM&A仲介会社の「お勧め」――それはある場合「仲人口」のようなことがある――に安易に乗りすぎた嫌いはなかっただろうか、というのが私の懸念である。ババをつかまされたことが、どれだけあったのだろうか。

おもちゃ箱M&A路線の修正へ、松本氏が助言



(この項 続く)

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