2018年11月5日月曜日

マツダ、欧州ディーゼル車から撤退すべきだ…ロータリー・エンジン過信で経営危機の二の舞(6)

ロータリー・エンジンの二の舞になる前に


 PLCで衰退期に入ったそのカテゴリー領域で残存者利益を享受できるには、一定のプレゼンスがあるプレイヤーとなる必要がある。簡単にいえば、マーケット・シェアの高い商品が、露出が高いので選ばれるのだ。具体的には、フォルクスワーゲン、BMW、ダイムラーというドイツの三大企業がディーゼル車の環境対応に力を入れている。つまり、安易に撤退はしない、という意思を見せているのだ。

 アメリカの自動車メーカーはもともとディーゼル車を選好していない。商品としてのディーゼル車モデルそのものが少ない。日本の自動車メーカーは、マツダを除いてこの市場から撤退を決めている。ヨーロッパのディーゼル市場で残って勝負しようとしているのは、ドイツの三大メーカーと日本からはマツダだけとなる。そして、そのマツダのシェアは1%強しかない。

 PLCセオリーで、ごく小さいマーケット・シェアのプレイヤーに希望があるのは、「成長期」である。マーケット全体が急速に成長すれば、「フォロワー」としての弱小シェア商品もつられて伸びていくことは多い。しかし、繰り返すがこのマーケットは急激に「衰退期」に突入しているのだ。

(この項 続く)

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