2014年6月5日木曜日

本を書く (24) 丸谷才一、大野晋、谷崎潤一郎 (書評197)

そこへ行くと、「谷崎・文章読本」は、読みやすい。長すぎない。難解なトピックに踏みいることが少ない、特に「丸谷・文章読本」に比して。

まあ、谷崎後に「文章読本」を名乗る書が幾つも出たが、いずれの著者も、最先行した谷崎のモノが一番優れているので、プレッシャーを受けたことだろう、奇をてらったことを言おうとしたり、細かなことを指摘しようとしてしまった。

その点「谷崎・文章読本」は最先発だったので、先例書などに拘ることなく、悠々と自説を展開した。結果、既にして肯んじるべき優れた指摘が幾つもある。例えば、、、

(この項 続く、 しかし飛び飛び)