2010年11月25日木曜日

「戦略論」の大欠陥



とある「戦略論」を専門とする経営学の教授の話をじっくり聞く機会を得た。その先生が最先端の戦略論を講じてくれる公開セミナーがあったので参加したのである。現在のアカデミーでの理論の到達レベルと最先端を知りたいと思った。

その教授の著書の抜粋が配られ、そこに次のような文章を見た。

「・・以上によって環境分析と優位性分析が終了すると、次のサブ・プロセスは具体的戦略の形成である。(1文略) この具体内容は企業ごとに異なり、一般論としては論じにくい・・」

つまり、肝心の戦略立論の方法論は提出せず、「それぞれの企業がそれぞれにやれ、考えろ」と言っているわけだ。

私は従前から
「現今の戦略論というものは、種々の"分析"(つまり前手順)と、作られた戦略の分類(つまり後手順)だけだ。肝心の立案論、あるいはその方法論と言うのは誰も示していない(少なくとも私は不学にして見ることが無い」
と指摘してきた。

この、真ん中の部分となる立案方法こそが企業側が真に求めている部分だろう。そこにアカデミーは答えていない。まだブラックボックスのままにしておいて、その前後だけを詳細に議論を続けている。

私は曲がりなりにも「戦略カードとシナリオ・ライティング」という方法論をかざしてたとえば経営者ブートキャンプで指導・実践している。

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