図書(10)で「ブルーオーシャンとコーポレートブランド」(藤田務)を、図書(9)では「リーダーになる人のランチェスター戦略入門」(福田秀人)を評した。二つの相対するかのような著書を読み比べて、私は福田秀人「ランチェスター」の方への同感が非常に強い。
世の中に存在する企業の99%以上が、企業リソースに富まない中小企業であること、それらの中小企業はのがれることのない苛烈な競争社会(レッド・オーシャン)で生き続けなければならない現状がある。
福田の喝破によれば、「ライバルの顧客を奪い、生き残る」ことが最大の競争戦略となっているのである。一方、ブルーオーシャン戦略を標榜する藤田はたとえば、その成功例としてグーグルを挙げるのであるが、日本の万と存するIT企業に対して「これからグーグルを目指せ」などと啓蒙するのはあまりに馬鹿げていることが分かる。
ドラッカーは、企業の目的を「顧客創造である」と定義したが、私に言わせれば「中小企業にとっては、新しい顧客を創造する前に、既存の顧客を守りもっと売り込め、そして競合の既存客を奪い取る算段を考えろ」ということになる。
超大企業にして初めて選択が許されるような戦略をトピックにするときは、その旨(これは皆さんには役に立たない話です)というのを断わった方が良い。
さすがにGoogleは日本のビジネスモデル足り得ません。検索と広告の連携以外、YouTube、Earth、Map、Book、Chrome Brwser、果ては携帯、パソコンOS、太平洋光回線、遂には原子炉!まで手を広げられる日本の企業が今、あるでしょうか?むしろ選択と集中のGEジャックウェルチのほうがましでしょう。
返信削除この会社既に化け物です(笑)FYI.
返信削除Google社のクラウド戦略とChrome OSの使命(1)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/ij_chrome_os/20100402_356480.html