2015年10月22日木曜日

三菱重工、大型客船建造の巨額損失をバネに解体的改革始動 仏アレバは絶対に買うな!(2)

実際、客船で最初の大型受注となった大型客船2隻の建造では、大幅な設計変更を強いられ、昨年度までに約1300億円の特別損失を計上した。2隻目がさらに竣工予定の遅れが見込まれている。このほか、資源探査船分野も難航している。

 横田社長は、「同型船、同型ブロックを受注生産するビジネスモデルで、長崎の基幹産業の造船を発展させる」と抱負を語った。コンテナ船や自動車運搬船などからも撤退して、需要拡大が見込めるLNG運搬船などに特化し、コスト競争力を高めるとして明確に路線変更を宣言したのである。

メリハリが利いた事業取り回し


 三菱重工メカトロシステムズ(MHI-MS)という子会社の動きも急だ。同じく1日に電気集じん装置、溶剤回収装置の事業を移管した。移管した相手も同日付で発足した三菱日立パワーシステムズ環境ソリューションという新会社で、なんと競合する日立製作所との共同資本会社だ。戦略的合理性があれば、従来あった競合関係にも目をつむって手を組むわけである。

(この項 続く)

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