2012年10月2日火曜日

ソフトバンク、イー・アクセス買収はランチェスター戦略そのもの

孫正義社長にはまた驚かされた。疾風怒濤の経営者という他はない。

iPhone5の発売に当たり、「LTEが弱い」と消費者からツイッターで迫られた孫社長は、発売翌日だったか「解決する」と断固つぶやき返した。精神論や「がんばります」の類かと思っていたら、こんな案件を仕掛けたわけだ。KDDIが先行していた買収話を、時価総額の3倍という札束を積み上げてこの1-2週間で巻き返してしまったという。

この買収も後世、孫社長の胆力と先見性の発露として賞賛されるだろう。というのも、この業界ではもう他に競合会社ーつまり買収できる会社ーは残っていなかったからだ。

携帯電話事業者は、シェアから言うと、ドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセスの4社に集約されていた。
「自分の上位ではなく、下位を叩き、しかしてすぐ上の上位を狙え」
というのがランチェスター戦略が教えるところだ。これ以上ない典型的な戦略適応である。

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