2016年12月23日金曜日

「2016経営者残念大賞」第2位 三菱自は、結局この10年間「何も変わっていなかった」(2)

それは、三菱自に巣くっていた企業文化を根こそぎ変えることだったはずだ。負の企業文化として、リコール隠しに見られたような隠蔽体質があり、顧客(社会であり消費者)に対する無責任、無感覚があった。

 益子氏は、日産再建を主導したカルロス・ゴーン会長兼社長が見せた「見知らぬ力(りょく)」を最大発揮すべきだったのだ。私も新任経営者として外部から6度、企業に乗り込んだ経験がある。

正直、企業文化を変える、社員たちの考え方や業務上の価値観や優先順位に影響力を発揮することが、新任経営者としては一番難しい。その難しい領域に踏み込めるのが、外部から就任した新しい経営者である。

 三菱自の場合、それを果たさなければ社会や市場から許されない状況だった。何しろ、司法や政府からさえ指弾を受けていた状況なのである。

(この項 続く)

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