2012年12月17日月曜日

日本原子力学会 技術者の発想を考える (7) 


政治の問題
ここの段落で私が指摘したいことはただ一つ
そういうところに逃げ込むな
ということだ。当該技術者よ、科学者よ、自分たちが世に送った技術について責任を取ってくれ、問題を解決してくれ、ということである
検証
この項目での飯田の発言は、そこまでに書かれた文章の要約で、私も上記に感想を述べたので、本項の飯田発言についての私としての追記は特にない
総括
小林秀雄と湯川秀樹の対談から筆を起こした飯田エッセーは、その対談で最も重要なメッセージとして引用した小林発言―「『ぼくらの精神―道義心』をかかげろ」―とどう結びつくのか。飯田は小林発言に賛成しているのか、反対しているのか。本エッセーは、論理的構成としてその骨のところでこのように不分明だ。つまり飯田は旗幟を鮮明にしないで、本トピックに関して書き連ねている

このような筆者のスタンスというのは、当該問題についてのつまり当事者意識の欠落を示している。これがこのエッセーというか、飯田の最大の問題だ

原発事故は私たちの社会に未曾有の災厄をもたらした。もたらした側の技術・科学、あるいは産業側の構成員としての自省が本エッセーにはついぞ読み解くことが出来ない

本エッセーで見ることのできる飯田の認識は、核技術を各国に売り渡して恬として恥じなかったあのパキスタンの科学者につながる思想のように私には思える。 
 
(この項 終わり)

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