2018年9月4日火曜日

【宮川紗江パワハラ告発】五輪出場選手を協会が「密室」で選ぶ方法は廃止すべきだ(3)

常識人の対応、具志堅幸司副会長


 この事件では、体操ファンにはたまらないメダリストたちが続々登場する。光男氏は五輪3大会で金メダルを獲得しており、「ムーンサルト」の創始者だ。千恵子氏もメキシコ五輪に出場して入賞している。

光男氏が千恵子氏をかばうかのような発言をしてしまったのが8月29日。翌30日に協会は対策会議を開き(塚原夫妻は欠席)、具志堅幸司副会長(ロサンゼルス五輪金メダリスト)が記者会見した。

具志堅氏は、宮川選手に対する協会側からのパワハラという問題について第三者委員会を早々に立ち上げるとして、「できるだけ関係のない人に(調査を)お願いしたい」と話し、その結論も「10月中に」とはっきりしたゴールを示した。さらに「大変お騒がせしたことにお詫びを申し上げたい。パワハラがあったとすれば大変な問題。調査委員会の結果を待って、報告したい」と語った。

 大きな告発を行った若干18歳の宮川選手に配慮をしつつ、事実関係は第三者委員会の調査を待つ、としたのである。協会のこの方針は納得のいくものであり、具志堅氏の会見での記者団との対応も真摯なものだったので、協会に対する信頼感を醸成した。

(この項 続く)

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