2016年5月4日水曜日

トヨタ、複雑怪奇な組織体制へ異次元改造始動…なぜ機能する?(2)

7カンパニーと第1トヨタ、第2トヨタにはトップとして「プレジデント」(これも法人の社長という意味ではなく社内肩書きである)が置かれた。7カンパニーにはトヨタの専務が、第2トヨタには常務が任命された。第1トヨタのみトヨタ初の外国人副社長としてディディエ・ルロワ氏がルノーから移籍、着任した。

豊田社長、3度目の最大の組織改造


 豊田章男は2009年に社長に就任した。それ以降、大きな組織改造は今回が3回目でもっとも大きい。豊田氏が大胆な組織改造を行うようになったのは、トヨタ製車両の突然の加速問題をめぐり10年2月、米議会の公聴会に召喚されて証言をしてからのことだ。

「転機となったのは公聴会です」(「週刊東洋経済」<東洋経済新報社/4月9日号>より)

 こう自ら認めているように、修羅場くぐりを果たした経営者は、この大企業を自信に満ちて取り回すようになった。11年には取締役を27人から11人に削減し、意思決定の迅速化を図った。13年には第1トヨタ、第2トヨタという世界地域別のビジネスユニット制を導入している。

(この項 続く)

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