2015年12月3日木曜日

東芝の第三者委、意図的に巨額減損を見過ごした疑い 経営陣を無罪放免(2)

つまり、かくも多額な減損について、現社長を含む経営陣や不正を追及すべき第三者委員会までが、不適切な処理について承知していたというのである。

証券取引等監視委員会も手ぬるい


11月18日、証券取引等監視委員会が東芝の利益水増しに対して70億円強の課徴金を課すよう金融庁に勧告する、と一斉に報じられた。これまでの課徴金額は08年にIHIに科された15億9000万円が最高だったので高額だと報じた向きもあるが、東芝の利益水増しによる決算の下方修正額である2248億円に対しては、まったくバランスを欠く。

 ある金融庁幹部が「企業の利益を毀損させる課徴金を引き上げれば、株価下落で直接被害を受けている株主がさらに痛手をこうむる」(11月18日付毎日新聞より)という見解を述べたというが、私はこれまでに引き起こされた株主損害を考え、もっと厳正な処置が必要だと考える。

(この項 続く)

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