2018年3月10日土曜日

【伊調馨パワハラ告発】レスリング協会、「即刻否定」直後に「調査」への疑問(5)

貴乃花親方の見識と矜持


 さて、一見無関係のような2つの事案だが、今回のパワハラ疑惑が公けになったタイミングから、私は相関があると見ている。伊調選手が練習場などについて不利な立場に置かれていたことや、栄氏が田南部力コーチにモスクワでの世界選手権の折にホテルのロビーで「伊調のコーチをしないように」と発言したと告発されているが、「レスリング関係者の間では知られた話」というコメントが多数報じられている。これはつまり、「レスリング界の人々はみんな知っているのに、知らないふりをしている」「悪いことが糾されていない」ということだ。

 多くの関係者が知っている事実が告発によって公けとなったという構図は、日馬富士による暴行事件と同じではないか。暴行事件は昨年11月から12月にかけて大きく報じられ続けた。被害者側である貴乃花親方への非難もあったが、加害者の日馬富士は引退というペナルティを負い、傷害罪で略式起訴され、鳥取簡裁から略式命令を受けて罰金50万円を納付している。

(この項 続く)

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